複素数平面について、定義から難しい公式まで16個の知識

複素数平面について、複素数平面の定義足し算引き算など簡単な公式から、ド・モアブルの定理1のn乗根など難しい公式まで16個を整理しました。

複素数平面とは

1.複素数平面とは、複素数 $x+iy$ を点 $(x,y)$ に対応させるような平面のことです。
複素数平面とは

例えば、$(2+3i)$ という複素数は、原点から右に $2$、上に $3$ 移動した点に対応します。全ての複素数が、平面上の1つの点に対応します。

複素数平面のことをガウス平面と呼ぶことがあります。また、横軸を実軸、縦軸のことを虚軸と呼びます。

複素数平面における足し算

2.複素数平面での足し算(和)はベクトルの足し算に対応します。

2つの複素数 $z_1,z_2$ に対して、
$z_1+z_2$ に対応する点は、原点から $z_1$ と $z_2$ に対応する点へのベクトルを加えたものに対応します。原点、$z_1$、$z_2$、$z_1+z_2$ の4点で平行四辺形になります。

複素数平面における和

成分で表すと、$z_1=x_1+iy_1$、$z_2=x_2+iy_2$ のとき、$z_1+z_2=(x_1+x_2)+i(y_1+y_2)$ となります。

複素数平面における引き算

3.複素数平面での引き算(差)はベクトルの引き算に対応します。

2つの複素数 $z_1,z_2$ に対して、
$z_1-z_2$ に対応する点は、原点から $z_1$ と $-z_2$ に対応する点へのベクトルを加えたものに対応します。$z_2$ を逆向きにしてから平行四辺形を作るイメージです。

複素数平面における差

成分で表すと、$z_1=x_1+iy_1$、$z_2=x_2+iy_2$ のとき、$z_1-z_2=(x_1-x_2)+i(y_1-y_2)$ となります。

複素数平面内での対称移動

複素数 $z$ に対して、
4.実軸に関して対称移動した点は $\overline{z}$
5.虚軸に関して対称移動した点は $-\overline{z}$
6.原点に関して対称移動した点は $-z$
複素数平面における対称移動

ただし、$\overline{z}$ は $z$ の共役複素数とします。つまり、$z=x+iy$ のとき、
$\overline{z}=x-iy$ → $(x,-y)$ に対応
$-\overline{z}=-x+iy$ → $(-x,y)$ に対応
$-z=-x-iy$ → $(-x,-y)$ に対応

実数条件、純虚数条件

7.複素数 $z$ が実数である必要十分条件は、$z=\overline{z}$

$z$ が実数であることは、$z$ が複素数平面の実軸上にあることを意味します。つまり実軸に関して対称移動した点 $\overline{z}$ と一致することを意味します。

8.複素数 $z$ が純虚数である必要十分条件は、$z=-\overline{z}$ かつ $z=0$

$z$ の実部が $0$ であることは、$z$ が複素数平面の虚軸上にあることを意味します。つまり虚軸に関して対称移動した点 $-\overline{z}$ と一致することを意味します。ただし、$z=0$ は純虚数には含めないことに注意してください。

複素数平面内の距離

9.複素数平面において、複素数 $z$ に対応する点と原点 $O$ との距離は $|z|$
複素数平面における距離

ただし、$|z|$ は複素数の絶対値を表します。つまり、$z=a+bi$ のとき、$|z|=\sqrt{a^2+b^2}$ です。

もっと詳しく:複素数の絶対値の意味と計算問題

10.複素数平面において、複素数 $z_1$ と $z_2$ に対応する点の間の距離は、$|z_1-z_2|$

複素数平面における円の方程式

11.複素数平面において、中心が複素数 $z_0$ に対応する点で、半径が $r$ であるような円の方程式は、$|z-z_0|=r$

極形式

12.複素数 $z$ について、原点からの距離(絶対値)を $|z|$ とし、偏角(実軸の正の向きとなす角)を $\theta$ とおくと、$z=|z|(\cos\theta+i\sin\theta)$ と表現できます。

実際、この複素数の実軸成分は $|z|\cos\theta$、虚軸成分は $|z|\sin\theta$ となり、それぞれ図の青い点線の長さと一致しています。

極形式の意味

また、$\cos\theta+i\sin\theta$ のことは、$e^{i\theta}$ と書かれることもあります。
もっと詳しく:オイラーの公式e^πi=-1の意味と証明

また、偏角のことは、$\mathrm{arg}\:z$ と書くこともあります。
もっと詳しく:複素数の偏角の求め方と公式

複素数平面におけるかけ算

13.複素数平面におけるかけ算(積)は「絶対値は実数の積」「偏角は足し算」に対応します。

例えば、左側の図のような2つの複素数 $z_1,z_2$ に対して、積 $z_1z_2$ は右側の図のようになります。絶対値は $3\times 2=6$ で、偏角は $45^{\circ}+30^{\circ}=75^{\circ}$ となります。

複素数平面における積

複素数平面におけるわり算

14.複素数平面におけるわり算(商)は「絶対値は実数の商」「偏角は引き算」に対応します。

例えば、左側の図のような2つの複素数 $z_1,z_2$ に対して、商 $\dfrac{z_1}{z_2}$ は右側の図のようになります。絶対値は $3\div 2=1.5$ で、偏角は $45^{\circ}-30^{\circ}=15^{\circ}$ となります。

複素数平面における商

ド・モアブルの定理

15.$(\cos\theta+i\sin\theta)^n=\cos n\theta+i\sin n\theta$

$\cos\theta+i\sin\theta$ という複素数は、絶対値が $1$ で偏角が $\theta$ です。よって、これを $n$ 乗すると(公式13により)絶対値が $1$ で偏角が $n\theta$ の複素数になります。

15の関係式をド・モアブルの定理と呼びます。

1のn乗根

16.複素数平面において、$1$ の $n$ 乗根は、単位円上にあり、偏角は $\dfrac{360k^{\circ}}{n}\:(k=0,\dots,n-1)$

例えば、この公式で $n=3$ とすると、$1$ の三乗根(に対応する複素数)は、
・単位円上にある
・偏角は $0^{\circ},120^{\circ},240^{\circ}$
であることが分かります。1の三乗根に対応する複素数3つで、正三角形を作っています。

複素数平面における単位円とn乗根

次回は 三次方程式の解と係数の関係と頻出問題 を解説します。

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