$\sin^2x$ の微分は、$\sin 2x$
$\cos^2x$ の微分は、$-\sin 2x$
$\tan^2x$ の微分は、$\dfrac{2\sin x}{\cos^3x}$
サイン二乗の微分
やり方その1
合成関数の微分公式を使うと、
$(\sin^2x)’=2\sin x(\sin x)’\\
=2\sin x\cos x$
となります。
このままでもOKですが、さらにサインの2倍角公式:$\sin 2x=2\sin x\cos x$ より、上の式は $\sin 2x$ と等しいことが分かります。
参考:2倍角の公式の証明と頻出例題
やり方その2
まず、サインの半角公式(→半角の公式の使い方、導出、覚え方)を使います:
$\sin^2 x=\frac{1-\cos 2x}{2}$
よって、
$(\sin^2x)’=\left(\frac{1}{2}-\frac{1}{2}\cos 2x\right)’\\
=0-\frac{1}{2}\cdot (-\sin 2x)(2x)’\\
=\sin 2x$
となります(途中で合成関数の微分公式を使って $\sin 2x$ を微分しました→sin2x、cos2x、tan2xの微分)。
コサイン二乗の微分
コサイン二乗の微分のやり方はサイン二乗の微分と非常に似ています。
やり方その1
合成関数の微分公式を使うと、
$(\cos^2x)’=2\cos x(\cos x)’\\
=2\cos x(-\sin x)\\
=-2\sin x\cos x$
となります。
さらにサインの2倍角公式:$\sin 2x=2\sin x\cos x$ より、上の式は $-\sin 2x$ と等しいことが分かります。
やり方その2
まず、コサインの半角公式を使います:
$\cos^2 x=\frac{1+\cos x}{2}$
よって、
$(\cos^2x)’=\left(\frac{1}{2}+\frac{1}{2}\cos 2x\right)’\\
=0+\frac{1}{2}\cdot (-\sin 2x)(2x)’\\
=-\sin 2x$
となります(途中で合成関数の微分公式を使いました)。
タンジェント二乗の微分
合成関数の微分公式より、
$(\tan^2x)’=2\tan x(\tan x)’\\
=2\tan x\cdot\dfrac{1}{\cos^2x}\\
=2\cdot\dfrac{\sin x}{\cos x}\cdot\dfrac{1}{\cos^2x}\\
=\dfrac{2\sin x}{\cos^3x}$
次回は 平方根を含む式の微分のやり方 を解説します。