無理関数の積分の様々な公式

ルートの中身が1次式または2次式であるような無理関数の積分について解説します。

ルートの中身が一次式の場合

$\displaystyle\int\sqrt{x}dx=\dfrac{2}{3}x^{\frac{3}{2}}+C$
$\displaystyle\int\dfrac{1}{\sqrt{x}}dx=2\sqrt{x}+C$
$\displaystyle\int\sqrt{ax+b}\:dx=\dfrac{2}{3a}(ax+b)^{\frac{3}{2}}+C$
$\displaystyle\int\dfrac{1}{\sqrt{ax+b}}dx=\dfrac{2}{a}\sqrt{ax+b}+C$
無理関数でも、ルートの中身が一次式の場合の積分は難しくありません。各式の右辺を微分することで、公式が正しいことが確認できます。

詳しくは
ルートxを含む式の積分公式
で解説しています。

ルートの中身が二次式の場合

次に、ルートの中身が二次式になるような無理関数の積分公式を4つ紹介します。式が長いので、積分定数 $C$ は省略します。

$\displaystyle\int\sqrt{x^2+k}\:dx\\
=\dfrac{1}{2}\{x\sqrt{x^2+k}+k\log(\sqrt{x^2+k}+x)\}$

$k=1$ の場合の証明を、→√x^2+1の積分を3ステップで解説に記載しています。$k\neq 1$ の場合もほとんど同じように証明できます。

$\displaystyle\int\sqrt{-x^2+a^2}\:dx\\
=\dfrac{1}{2}\left(x\sqrt{-x^2+a^2}+a^2\mathrm{arcsin}\:\dfrac{x}{a}\right)$

1つめと似たような公式ですが、$\log$ ではなく $\sin$ の逆関数である $\mathrm{arcsin}$ が現れています。

$\displaystyle\int\dfrac{1}{\sqrt{x^2+k}}dx\\
=\log(x+\sqrt{x^2+k})$

この公式は、右辺を微分すると、
$\dfrac{1+\frac{1}{2\sqrt{x^2+k}}\cdot 2x}{x+\sqrt{x^2+k}}\\
=\dfrac{1}{\sqrt{x^2+k}}$
となることから確認できます。

$\displaystyle\int\dfrac{1}{\sqrt{-x^2+a^2}}dx\\
=\mathrm{arcsin}\dfrac{x}{a}$

$a=1$ の場合の証明を、arcsinの意味、微分、不定積分に記載しています。$a\neq 1$ の場合もほとんど同じように証明できます。

一次の係数がある場合

上記では、ルートの中身が二次式である無理関数の積分の中でも
「二次の係数の絶対値が $1$ で、一次の係数がない場合」
を扱いました。

では、そうではない一般の場合はどうすればよいでしょうか?
ということで、
$\displaystyle\int\sqrt{ax^2+bx+c}\:dx$ という形の不定積分について考えてみます。

まず、適切な $t$ を使って $x-t=y$ と置換(平行移動)することで、
$\displaystyle\int\sqrt{ay^2+p}\:dy$
という形の積分に帰着できます。さらに、
$a >0$ なら $\sqrt{a}y=z$ とおくことで
$\displaystyle\int\sqrt{z^2+k}\:dz$
という積分に帰着できます。
もし $a >0$ なら $\sqrt{-a}y=z$ とおくことで
$\displaystyle\int\sqrt{-z^2+k}\:dz$
という積分に帰着できます。

つまり、平行移動と定数倍の操作で「二次の係数の絶対値が $1$ で、一次の係数がない場合」の積分に帰着することができます。

より多くの公式を知りたい方は、Wikipedia:List of integrals of irrational functions
をご参照ください。

次:放物線とカテナリー曲線の長さを計算する

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