正四角錐の定義、展開図、表面積、体積

最終更新日 2018/02/05

正四角錐の定義、展開図、表面積、体積について解説します。

正四角錐の定義

底面が正方形で側面が全て二等辺三角形であるような四角錐のことを正四角錐と言います。
正四角錐の定義

正四角錐は、四角錐の中でも特別対称性が高く、きれいな立体です。

なお、側面が全て二等辺三角形であるという条件は、(山頂部にある)頂点から底面に下ろした垂線の足が、正方形の真ん中(重心)にある、と言い換えることもできます。

正四角錐の展開図

正四角錐の展開図

正四角錐の展開図は図のようになります。正方形1枚二等辺三角形4枚でできています。

辺の長さによって、細長い形のものもあれば、つぶれた形のものもあります。

正四角錐の表面積

正四角錐の問題
底面の1辺の長さが $6$ で、残りの辺の長さが $5$ であるような正四角錐の表面積を計算してみましょう。

底面積は、正方形の面積 なので、$6\times 6=36$ です。

側面積は、図のような二等辺三角形 $4$ 枚分の面積です。

正四角錐の側面積

二等辺三角形の高さは、三平方の定理より、
$\sqrt{5^2-3^2}=4$
になります。
よって、側面積は、
$6\times 4\times\dfrac{1}{2}\times 4=48$
となります。

表面積は、底面積 $+$ 側面積なので、
$36+48=84$
になります。

正四角錐の体積

高さが分かっている正四角錐の体積は、四角錐の体積を求める公式を使って計算することができます。高さが分かっていない場合は、三平方の定理が必要になるので、中学数学レベルになります。

正四角錐の問題
底面の1辺の長さが $6$ で、残りの辺の長さが $5$ であるような正四角錐の体積を計算してみましょう。

体積を求めるためには、正四角錐の高さ $AH$ を求める必要があります。

正四角錐の高さと体積

そこで、三角形 $AHM$ について考えてみます。
ただし、$M$ は底面を構成する辺の中点です。

$\angle AHM$ は直角で、$HM=3$ です。
また、$AM=4$ です(先ほど側面積を求める際に求めました)。

よって、三角形 $AHM$ に三平方の定理を使うと、
$AH=\sqrt{4^2-3^2}=\sqrt{7}$
になります。

したがって、正四角錐の体積は、
$6\times 6\times \sqrt{7}\times\dfrac{1}{3}=12\sqrt{7}$
となります。

次回は 円錐の側面積、底面積、表面積の求め方 を解説します。

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