有効数字の意味と足し算やかけ算の計算

最終更新日 2019/01/02

有効数字の意味と計算方法について、簡単に解説します。

有効数字とは

値として、意味を持つ桁だけを残したものが有効数字です。

例えば、身長を測るときに、
目で見て、だいたい $1.7$ メートル
というのと、
しっかり測定装置で測って $170.0$ センチぴったり
というのでは、値としては同じですが、意味が異なります。

$1.7$ は有効数字2桁です。
$170.0$ は有効数字4桁です。$1.700\times 10^2$ と書くと、有効数字4桁であることを、より明確にできます。

有効数字の桁数が多いほど、より正確に測定された値、と言えます。

有効数字の計算

すごく正確に測定した値(有効数字の桁数が多い値)でも、アバウトな値と足し算したりかけ算したりすると、答えはアバウトな値になってしまいます。

例えば、$A$ さんから $12345$ 円もらった、$B$ さんからはだいたい $1$ 万円もらった、というとき、合わせて $22345$ 円もらった、と言うことはできず、合わせてだいたい $2$ 万円もらった、としか言えません。

せっかくの $12345$ という細かい情報が、アバウトな値のせいでかき消されてしまいます。

以下では、具体的に、足し算やかけ算で有効数字がどうなるのか、説明します。

和と差の有効数字

足し算や引き算をするときには、全ての数字において有効である桁までを有効数字とします。

例えば、$1.743+1.2$ について、
$1.743$ は小数第三位まで有効
$1.2$ は小数第一位まで有効
なので、全ての数字において有効である桁は、小数第一位までです。

そのため、足し算の結果 $2.943$ は、小数第一位までで $2.9$ と表現するのが一般的です。

積の有効数字

かけ算をするときには、桁数が最小であるものの桁数ぶんを有効数字とします。

例えば、$1.2\times 1.234$ について、
$1.2$ は有効数字2桁
$1.234$ は有効数字4桁
なので、桁数が最小であるものの桁数は、2桁です。

かけ算の結果は、正確に計算すると $1.4808$ ですが、2桁だけを残して(3桁目を四捨五入して)$1.5$ と表現するのが一般的です。

次回は 全反射の意味と条件、臨界角の計算方法 を解説します。

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