$2^{\frac{1}{2}}$、$8^{\frac{1}{3}}$ など、指数が分数の形であるような数の計算方法について。
2分の1乗の計算方法
例えば、
・$2^{\frac{1}{2}}$ は、$\sqrt{2}$、つまりおよそ $1.414$ です。
・$4^{\frac{1}{2}}$ は、$\sqrt{4}$、つまり $2$ です。
・$10^{\frac{1}{2}}$ は、$\sqrt{10}$、つまりおよそ $3.162$ です。
参考:ルート2、ルート3、ルート5…ルート30の値と語呂合わせ
一般に、正の数 $a$ に対して、$a^{\frac{1}{2}}=\sqrt{a}$ と定義されます。
なぜ2分の1乗がルートなのか
例えば、$(5^2)^3=5^6$
というように、$5$ という数を $2$ 乗してから $3$ 乗したものは、$2\times 3=6$ 乗したものと同じです。
これと似たような法則
「$\dfrac{1}{2}$ 乗してから $2$ 乗したものは、$1$ 乗したもの」
が成り立ってほしいとしましょう。
この状況では「$5$ を $\dfrac{1}{2}$ 乗したもの」を $2$ 乗すると $5$ に戻ります。
つまり「$5$ を $\dfrac{1}{2}$ 乗したもの」は $\sqrt{5}$ と考えると、つじつまが合いそうだと分かります。
3分の1乗の計算方法
例えば、
・$8^{\frac{1}{3}}$ は、三乗して $8$ になる数です。つまり $2$ です。
・$2^{\frac{1}{3}}$ は、三乗して $2$ になる数です。これは $2$ の三乗根と呼ばれ、$\sqrt[3]{2}$ と書きます。具体的な値は、およそ $1.26$ です。
一般に、正の数 $a$ に対して、$a^{\frac{1}{3}}=\sqrt[3]{a}$ と定義されます。
分数乗の計算方法
以下では $m$ と $n$ を正の整数とします。
一般に、正の数 $a$ に対して、
$a^{\frac{n}{m}}=\sqrt[m]{a^n}$
と定義されます。
(つまり、$a^{\frac{n}{m}}$ は、$m$ 乗すると $a^n$ になるような数)
例えば、
$4^{\frac{3}{2}}=\sqrt[2]{4^3}\\
=\sqrt[2]{2^6}\\
=2^3\\
=8$
となります。
まとめ
・2分の1乗はルートと同じ
・3分の1乗は三乗根と同じ
・$a^{\frac{n}{m}}=\sqrt[m]{a^n}$
・このように定義される理由は、
「$m$ 乗してから $n$ 乗したものは、$mn$ 乗したもの」
という指数法則とつじつまを合わせるため。
次回は 「指数的に増加」「指数関数的に増加」の意味 を解説します。