計算の順番のルールと例題(+-×÷とカッコ、累乗)

最終更新日 2019/03/31

ルール1:カッコの中身を先に計算する
それでも順番が決まらない場合
ルール2:「かけ算」と「わり算」 は 「たし算」と「ひき算」 より先に計算する
それでも順番が決まらない場合
ルール3:左から順に計算する

四則演算の計算の順番は、上の3つのルールで決まります。後半ではカッコが複数ある場合や、累乗の優先度も説明します。

単純な計算の例題

$2\times(4-1)$ を計算してみましょう。

ルール1:カッコの中身を先に計算する を使うと、
$2\times(4-1)\\
=2\times 3\\
=6$

$4+3\times 2$ を計算してみましょう。

ルール2:「かけ算」と「わり算」 は 「たし算」と「ひき算」 より先に計算する を使うと、
$4+3\times 2\\
=4+6\\
=10$

少し複雑な例題

$1+2\times 3-(4+6\div 3)$
を計算してみましょう。

ルール1:カッコの中身を先に計算する を使います。つまり、まずは
$4+6\div 3$
の部分を計算します。さらに、ルール2:「かけ算」と「わり算」 は 「たし算」と「ひき算」 より先に計算する を使うと、
$4+6\div 3\\
=4+2\\
=6$
となります。よって、
$1+2\times 3-(4+6\div 3)\\
=1+2\times 3 -6$
となります。さらに、ルール2:かけ算を優先する を使うと、
$1+2\times 3-6\\
=1+6-6$
となります。最後に、ルール3:左から順に計算する を使うと、
$1+6-6\\
=7-6\\
=1$
となります。

カッコが複数ある場合

カッコが複数ある場合、内側のカッコから優先して計算します。日本では、内側から順に
小カッコ:()
中カッコ:{}
大カッコ:[]
で書かれることが多いです。

例えば、
$2+[3\times\{4-(6\div 3)\}]$
を計算してみましょう。

まずは、内側のカッコ $(6\div 3)$ を計算します:
$2+[3\times\{4-(6\div 3)\}]\\
=2+[3\times\{4-2\}]$

次に、残った内側のカッコ $\{4-2\}$ を計算します:
$2+[3\times\{4-2\}]\\
=2+[3\times 2]$

最後に、残ったカッコ $[]$ を計算します:
$2+[3\times 2]\\
=2+6\\
=8$

※日本では $[\{()\}]$ の順に使われることが多いと述べましたが、世界的には中カッコと大カッコの順番が逆で、$\{[()]\}$ の順で使われることが多いです。

べき乗(累乗)が入る場合

算数の範囲(四則演算)では冒頭で説明した3つのルールを覚えておけば良いですが、中学数学以降は「べき乗」の順番も考える必要があります。

べき乗とは、$2^3$ のような計算です。
参考:二乗、三乗、累乗の基本的な計算方法とコツ

カッコが最優先ですが、べき乗は四則演算よりも優先して計算します。つまり、以下のような4つのルールを使います。

ルール1:カッコの中身を先に計算する
それでも順番が決まらない場合
追加ルール:べき乗を先に計算する
それでも順番が決まらない場合
ルール2:「かけ算」と「わり算」 は 「たし算」と「ひき算」 より先に計算する
それでも順番が決まらない場合
ルール3:左から順に計算する

例えば、$3+(16\div 2^3)$ は、ルール1べき乗優先ルールを使うと、
$3+(16\div 2^3)\\
=3+(16\div 8)\\
=3+2\\
=5$
のように計算できます。

次回は 四捨五入の意味と例 を解説します。

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