ひし形の面積=対角線の長さ×対角線の長さ÷2
ひし形の面積を計算してみる
例題1
対角線の長さがそれぞれ $3\:\mathrm{cm}$ と $4\:\mathrm{cm}$ であるひし形の面積を計算せよ。
解答
公式より、ひし形の面積は、
$3\times 4\div 2=6\:\mathrm{cm}^2$
例題2
対角線の長さがそれぞれ $3.1\:\mathrm{cm}$ と $1.2\:\mathrm{cm}$ であるひし形の面積を計算せよ。
解答
対角線の長さが小数でもやることは同じです。公式より、ひし形の面積は、
$3.1\times 1.2\div 2\\
=3.1\times 0.6 =1.86\:\mathrm{cm}^2$
計算ツール
公式がなぜ成り立つか
であることを証明します。
ひし形の面積は、それを囲む長方形の面積の半分であることが分かります(図参照)。
実際、
ひし形=$a+b+c+d$
長方形=$2a+2b+2c+2d$
だから、ひし形は長方形の半分!
そして、長方形の面積は、横の長さ×縦の長さ、すなわち、(ひし形の)対角線の長さ×(ひし形の)対角線の長さと等しくなります。
よって、ひし形の面積=対角線の長さ×対角線の長さ÷2
となります。
辺の長さから面積を求める
例えば、図のような2つのひし形を考えてみます。辺の長さは同じですが、面積は全く異なります(片方はつぶれていて面積が小さい、片方は正方形に近くて面積が大きい)。
一辺の長さだけでなく他の情報(角度など)が分かれば面積を求めることができます。
例題3
一辺の長さが $2$ で、一つの角度が $60^{\circ}$ であるひし形の面積を求めよ。
解答
三角形 $ABC$ は $30^{\circ}$、$60^{\circ}$、$90^{\circ}$ の直角三角形なので、$BC=1$、$AC=\sqrt{3}$ となります(中学数学で習う知識)。
よって、対角線の長さは $2$ と $2\sqrt{3}$ です。よって、求める面積は、$2\times 2\sqrt{3}\div 2=2\sqrt{3}$
次回は 平行四辺形、ひし形、長方形、正方形の違い を解説します。