arctanの意味、微分、不定積分

$\tan x$ の逆関数を $\mathrm{arctan}\:x$ と書く。
$\mathrm{arctan}$ はアークタンジェントと読む。

arctanの意味、定義域、値域

$y=\tan x$(ただし、$-\frac{\pi}{2}< x<\frac{\pi}{2}$)の逆関数を $y=\mathrm{arctan}\:x$ と書きます( $\mathrm{atan}\:x$ と書く人もいます)。

つまり($-\frac{\pi}{2}< x<\frac{\pi}{2}$ のもとで)、
$y=\tan x\iff x=\mathrm{arctan}\:y$
が成立します。

具体例:
$\tan\dfrac{\pi}{4}=1$ なので、$\mathrm{arctan} 1=\dfrac{\pi}{4}$

~定義域と値域~
$y=\mathrm{arctan}\:x$ の定義域は実数全体、値域は $-\frac{\pi}{2}< y< \frac{\pi}{2}$ です。

arctan xの微分

$y=\mathrm{arctan}\:x$ の微分が $y’=\dfrac{1}{1+x^2}$ であることを証明します。

~証明に使う公式~
・逆関数の微分公式:$\dfrac{dx}{dy}=\dfrac{1}{\frac{dy}{dx}}$
・三角関数の関係式:$\cos^2y=\dfrac{1}{1+\tan^2y}$

~証明~
$y=\mathrm{arctan}\:x$ は $x=\tan y$ と同じことです。この式の両辺を $y$ で微分すると、
$\dfrac{dx}{dy}=\dfrac{1}{\cos^2 y}$
となります。よって(逆関数の微分公式より)、$\dfrac{dy}{dx}=\cos^2y$ です。

あとは、この右辺を $x$ で表してやります。
$\cos^2y=\dfrac{1}{1+\tan^2y}\\
=\dfrac{1}{1+x^2}$
となります。よって、$\dfrac{dy}{dx}=\dfrac{1}{1+x^2}$ です。
→アークサイン、アークコサイン、アークタンジェントの微分

arctan xの積分

$\displaystyle\int \mathrm{arctan}\:xdx\\
=x\mathrm{arctan}\:x-\dfrac{1}{2}\log(1+x^2)+C$

であることを証明します。

まず、部分積分と、arctanの微分公式を使います:
$\displaystyle\int \mathrm{arctan}\:xdx\\
=\displaystyle\int 1\cdot\mathrm{arctan}\:xdx\\
=x\mathrm{arctan}\:x-\displaystyle\int x\cdot\dfrac{1}{1+x^2}dx$

この第二項の積分は、
$\dfrac{1}{2}\displaystyle\int \dfrac{2x}{1+x^2}dx\\
=\dfrac{1}{2}\log(1+x^2)+C$
となります。
ただし、公式:$\displaystyle\int\dfrac{f'(x)}{f(x)}dx=\log |f(x)|+C$ を使いました

次:方向微分の意味と求め方
前:arccosの意味、微分、不定積分

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