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a^2(b-c)+b^2(c-a)+c^2(a-b)の因数分解など

最終更新日 2019/05/12

例題1:a2(bc)+b2(ca)+c2(ab)

因数分解の難しめの問題を2問解いてみましょう。

解答1

因数分解では、まず展開して、最低次数の文字について整理するのが鉄則です。今回はどの文字についても2次なので、a について整理してみます。

a2(bc)+b2(ca)+c2(ab)=a2ba2c+b2cab2+ac2bc2=a2(bc)+a(b2+c2)+b2cbc2

次に、a についての2次式とみて、各係数の部分を因数分解します。
a2(bc)+a(c+b)(cb)+bc(bc)

すると、(bc) という共通因数が出てきます:
(bc){a2a(c+b)+bc}

第二項はさらに公式より因数分解できます:
(bc)(ab)(ac)

これでも正解ですが、輪環の順を意識すると、答えは
(ab)(bc)(ca)
となります。

関連:次数の意味(単項式、多項式、特定の文字に着目)

解答2(難しい)

a2(bc)+b2(ca)+c2(ab)
ab を交換すると、
b2(ac)+a2(cb)+c2(ba)=a2(bc)b2(ca)c2(ab)
となり、もとの式のマイナス1倍になります。同様に、bc を交換しても、ca も交換してもマイナス1倍です。

このような性質を持つ式を交代式と呼びます。そして、a,b,c に関する交代式は (ab)(bc)(ca) という因数を持つことが知られています。

よって、与式は3次式なので、定数 A を使って
a2(bc)+b2(ca)+c2(ab)=A(ab)(bc)(ca)
と因数分解できることが分かります。

さらに a2b の係数を比較すると A=1 であることが分かります。つまり、答えは
(ab)(bc)(ca)
となります。

発展問題

例題2:a3(bc)+b3(ca)+c3(ab) を因数分解せよ。

解答

まず展開して、最低次数の文字について整理します:

a3(bc)+b3(ca)+c3(ab)=a3ba3c+b3cab3+ac3bc3=a3(bc)+a(b3+c3)+b3cbc3

次に、a についての3次式とみて、各係数の部分を因数分解します。
a3(bc)+a(cb)(c2+bc+b2)+bc(b2c2)=a3(bc)a(bc)(b2+bc+c2)+bc(b+c)(bc)

すると、bc という共通因数が発見できます:
(bc){a3a(b2+bc+c2)+bc(b+c)}

さらに、第二項を因数分解する必要があるので、最低次数の文字の1つ b について整理してみます:
(bc){b2(a+c)+b(ac+c2)+a3ac2}=(bc){b2(ca)+bc(ca)+a(a+c)(ac)}=(bc)(ca){b2+bca(a+c)}

最後に、第三項を因数分解する必要があるので、最低次数の文字 c について整理します:
(bc)(ca){c(ba)+b2a2}=(bc)(ca){c(ba)+(ba)(b+a)}=(bc)(ca)(ba)(c+b+a)
=(a+b+c)(ab)(bc)(ca)

次回は 複二次式の因数分解のやり方と例題5問 を解説します。

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