反比例の意味と身近な例4つ

最終更新日 2019/05/12

反比例とは、片方が2倍、3倍になると、もう片方が $\dfrac{1}{2}$ 倍、$\dfrac{1}{3}$ 倍になるような関係のことです。

このページでは、
・反比例の意味は?
・反比例の身近な例は?

といった、反比例についての疑問にお答えします。

反比例とは

二つの量について、片方が $2$ 倍、$3$ 倍 $\cdots$ となると、もう片方が $\dfrac{1}{2}$ 倍、$\dfrac{1}{3}$ 倍 $\cdots$ となるとき、その二つの量は反比例すると言います。

例えば $24$ 個のみかんを同じ数ずつ山分けするとき、山分けする人数1人あたりの個数は反比例します。

実際、山分けする人数が2人のときは1人あたり $12$ 個ですが、
人数を2倍(4人)にすると1人あたり $6$ 個(半分になる)、
人数を3倍(6人)にすると1人あたり $4$ 個($\dfrac{1}{3}$ になる)
です。

反比例を表す式

反比例を表す式について考えてみましょう。

「$x$ と $y$ が反比例する」とは、
・$x$ が $2$ 倍になると $y$ が $\dfrac{1}{2}$ 倍
・$x$ が $3$ 倍になると $y$ が $\dfrac{1}{3}$ 倍
という意味でした。

これは、$x$ と $y$ のかけ算 $xy$ が一定であることと同じ意味です。

つまり、$x$ と $y$ が反比例する場合には、定数 $k$ を使って、$xy=k$ と表すことができます。これを $y$ について解くと、
$y=\dfrac{k}{x}$
となります。これが反比例の式です。

例えば $24$ 個のみかんを同じ数ずつ山分けするとき、山分けする人数 $x$1人あたりの個数 $y$ の間の関係式は、
$y=\dfrac{24}{x}$
です。

反比例の身近な例

反比例の具体例をいろいろ紹介します。

みかんの山分け以外にも、身の回りに反比例の関係はたくさんあります。

例1:距離が一定の道を速さ $v$ で進むとき、時間が $t$ かかるとする、このとき速さ $v$時間 $t$ は反比例します。

速さを2倍にすると、時間は $\dfrac{1}{2}$ 倍になります。速さを3倍にすると、時間は $\dfrac{1}{3}$ 倍になります。つまり、反比例の関係です。

例2:面積が一定の長方形について、横の長さ $x$縦の長さ $y$ は反比例します。

「横の長さ×縦の長さ=面積」です。横の長さを2倍にすると、縦の長さは $\dfrac{1}{2}$ 倍になります。横の長さを3倍にすると、縦の長さは $\dfrac{1}{3}$ 倍になります。つまり、反比例の関係にあります。

例3:温度が一定の理想気体について、圧力 $p$体積 $V$ は反比例する

高校物理で習う理想気体の状態方程式より、
$pV=nRT$
です。温度 $T$ が一定のとき、$p$ と $V$ の積は一定なので反比例することが分かります。

反比例の意味をさらに詳しく

「$x$ と $y$ が反比例する」をいろいろな言い方で表してみます。理解しやすい表現で覚えてください。

・$x$ が2倍、3倍になると、$y$ が $\dfrac{1}{2}$ 倍、$\dfrac{1}{3}$ 倍になる
・$x$ と $y$ の積 $xy$ が一定
・$y=\dfrac{k}{x}$ と表せる($k$ は定数)
・$x$ が $y$ の逆数に比例する
・$x$ が $y$ の $-1$ 乗に比例する(高校生向け)

ちなみに、比例の意味と具体例については比例(数学)の意味を分かりやすく解説を参照してください。

次回は 中学一年生の数学カリキュラム を解説します。

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