反比例とは、片方が2倍、3倍になると、もう片方が $\dfrac{1}{2}$ 倍、$\dfrac{1}{3}$ 倍になるような関係のことです。
このページでは、
・反比例の意味は?
・反比例の身近な例は?
といった、反比例についての疑問にお答えします。
反比例とは
二つの量について、片方が $2$ 倍、$3$ 倍 $\cdots$ となると、もう片方が $\dfrac{1}{2}$ 倍、$\dfrac{1}{3}$ 倍 $\cdots$ となるとき、その二つの量は反比例すると言います。
例えば $24$ 個のみかんを同じ数ずつ山分けするとき、山分けする人数と1人あたりの個数は反比例します。
実際、山分けする人数が2人のときは1人あたり $12$ 個ですが、
人数を2倍(4人)にすると1人あたり $6$ 個(半分になる)、
人数を3倍(6人)にすると1人あたり $4$ 個($\dfrac{1}{3}$ になる)
です。
反比例を表す式
「$x$ と $y$ が反比例する」とは、
・$x$ が $2$ 倍になると $y$ が $\dfrac{1}{2}$ 倍
・$x$ が $3$ 倍になると $y$ が $\dfrac{1}{3}$ 倍
という意味でした。
これは、$x$ と $y$ のかけ算 $xy$ が一定であることと同じ意味です。
つまり、$x$ と $y$ が反比例する場合には、定数 $k$ を使って、$xy=k$ と表すことができます。これを $y$ について解くと、
$y=\dfrac{k}{x}$
となります。これが反比例の式です。
例えば $24$ 個のみかんを同じ数ずつ山分けするとき、山分けする人数 $x$と1人あたりの個数 $y$ の間の関係式は、
$y=\dfrac{24}{x}$
です。
反比例の身近な例
みかんの山分け以外にも、身の回りに反比例の関係はたくさんあります。
速さを2倍にすると、時間は $\dfrac{1}{2}$ 倍になります。速さを3倍にすると、時間は $\dfrac{1}{3}$ 倍になります。つまり、反比例の関係です。
「横の長さ×縦の長さ=面積」です。横の長さを2倍にすると、縦の長さは $\dfrac{1}{2}$ 倍になります。横の長さを3倍にすると、縦の長さは $\dfrac{1}{3}$ 倍になります。つまり、反比例の関係にあります。
高校物理で習う理想気体の状態方程式より、
$pV=nRT$
です。温度 $T$ が一定のとき、$p$ と $V$ の積は一定なので反比例することが分かります。
反比例の意味をさらに詳しく
・$x$ が2倍、3倍になると、$y$ が $\dfrac{1}{2}$ 倍、$\dfrac{1}{3}$ 倍になる
・$x$ と $y$ の積 $xy$ が一定
・$y=\dfrac{k}{x}$ と表せる($k$ は定数)
・$x$ が $y$ の逆数に比例する
・$x$ が $y$ の $-1$ 乗に比例する(高校生向け)
ちなみに、比例の意味と具体例については比例(数学)の意味を分かりやすく解説を参照してください。
次回は 中学一年生の数学カリキュラム を解説します。