仕事率の意味と1ワットがどれくらいかのイメージ

最終更新日 2019/06/22
仕事率の意味

仕事率とは、単位時間あたりどれくらいのエネルギーが使われているかを表す量です。仕事率の意味、計算方法、1ワットがどれくらいの大きさなのかを説明します。

仕事率の計算

W(ワット)は仕事率の代表的な単位です。1秒あたり1J(ジュール)のエネルギーが使われるような仕事率が1Wです。
仕事率の意味

仕事率は、
仕事率(ワット)エネルギー(ジュール)÷時間(秒)
という公式で計算できます。

仕事率の計算例:
2秒間10Jのエネルギーを消費したときの仕事率は、
$10\div 2=5$
つまり $5\:\mathrm{W}$ です。

仕事率からエネルギーを計算する

消費エネルギーは、
エネルギー(ジュール)仕事率(ワット)×時間(秒)
で計算できます。

エネルギーの計算例:
500ワットの仕事率3秒間機器を動かしたときの消費エネルギーは、
$500\times 3=1500$
つまり $1500\:\mathrm{J}$ です。

1ワットはどれくらいか?(熱力学)

1ワットは1秒間で1グラムの水の温度を $0.24$度上げるくらいの仕事率を表します。

実際、1グラムの水の温度を $0.24$ 度上げるのに必要な熱エネルギーは約1ジュールです。
ジュールとカロリーの意味と換算ツール

1ワットはどれくらいか?(力学)

1ワットは100グラムの物体を支えるくらいの力を加えて、1秒あたり1メートル物体を動かすくらいの仕事率を表します。

実際、物体に1ニュートンの力を加えて1メートル動かすときにする仕事は1ジュールです。

そして、1ニュートンの力は、100グラムの物体を支えるくらいの力に対応します。
1ニュートンは何キログラム重なのか解説

1ワットはどれくらいか?(電磁気学)

1ワットは1ボルトの電圧を加えて1アンペアの電流を流すくらいの仕事率を表します。

実際、電圧が1ボルトで電流が1アンペアの場合の消費電力が1ワットになります。
消費電力(ワット)を計算する3つの方法(電流、電圧、抵抗から)

1ワットがどれくらいの大きさなのかを3つのエネルギーの形でご紹介しました。一番しっくりくる説明だけ覚えれば良いと思います。私は熱エネルギーの説明が分かりやすいと思います。

仕事率とパワー

仕事率のことを「パワー」と呼ぶこともあります。

そのため、仕事率のことを $P$(パワーの英語 Power の頭文字)で表すことが多いです。

日常生活でなんとなく「パワー」という言葉を使うことがありますが、物理の議論をしているときに「パワー」という場合には「エネルギーの総量」ではなく「単位時間あたりに使うエネルギー」を意味することに注意しましょう。

次回は ばね定数の意味と計算方法を分かりやすく説明 を解説します。

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