仕事率とは、単位時間あたりどれくらいのエネルギーが使われているかを表す量です。仕事率の意味、計算方法、1ワットがどれくらいの大きさなのかを説明します。
仕事率の計算
仕事率は、
仕事率(ワット)=エネルギー(ジュール)÷時間(秒)
という公式で計算できます。
仕事率の計算例:
2秒間で10Jのエネルギーを消費したときの仕事率は、
$10\div 2=5$
つまり $5\:\mathrm{W}$ です。
仕事率からエネルギーを計算する
エネルギー(ジュール)=仕事率(ワット)×時間(秒)
で計算できます。
エネルギーの計算例:
500ワットの仕事率で3秒間機器を動かしたときの消費エネルギーは、
$500\times 3=1500$
つまり $1500\:\mathrm{J}$ です。
1ワットはどれくらいか?(熱力学)
実際、1グラムの水の温度を $0.24$ 度上げるのに必要な熱エネルギーは約1ジュールです。
ジュールとカロリーの意味と換算ツール
1ワットはどれくらいか?(力学)
実際、物体に1ニュートンの力を加えて1メートル動かすときにする仕事は1ジュールです。
そして、1ニュートンの力は、100グラムの物体を支えるくらいの力に対応します。
1ニュートンは何キログラム重なのか解説
1ワットはどれくらいか?(電磁気学)
実際、電圧が1ボルトで電流が1アンペアの場合の消費電力が1ワットになります。
消費電力(ワット)を計算する3つの方法(電流、電圧、抵抗から)
1ワットがどれくらいの大きさなのかを3つのエネルギーの形でご紹介しました。一番しっくりくる説明だけ覚えれば良いと思います。私は熱エネルギーの説明が分かりやすいと思います。
仕事率とパワー
そのため、仕事率のことを $P$(パワーの英語 Power の頭文字)で表すことが多いです。
日常生活でなんとなく「パワー」という言葉を使うことがありますが、物理の議論をしているときに「パワー」という場合には「エネルギーの総量」ではなく「単位時間あたりに使うエネルギー」を意味することに注意しましょう。
次回は ばね定数の意味と計算方法を分かりやすく説明 を解説します。