消費電力(kW)と消費電力量(kWh)の意味と違い

最終更新日 2019/03/31

消費電力と消費電力量の意味と違いについて解説します。また、電気代に直結する消費電力量の計算方法について詳しく解説します。

消費電力と消費電力量の意味

消費電力とは(家電製品などを)1秒動かすのに必要な(消費する)電力の大きさを表す単位です。「消費電力が600Wのドライヤー」のように、単位はW(ワット=ジュール毎秒)を使います。

消費電力量とは、消費した電気エネルギーの量を表す単位です。「ドライヤーを10分使ったら、消費電力は100kWhだった」のように、単位はkWh(キロワット時)を使うことが多いです。

家電製品には消費電力(瞬間のパワー)が記載されていることが多いです。一方、電気代は消費電力量(使った合計量)で決まります。

消費電力と消費電力量の関係

消費電力量消費電力×使用時間
という式が成立します。

この計算式は、算数で習った
移動距離速さ×時間
という公式と非常に似ています。

実際、
消費電力は「1秒あたり」の量(瞬間のパワー)なので、速さっぽいです。
一方、消費電力量は「トータルで使った量」なので、移動距離っぽいです。

消費電力から消費電力量を計算する

消費電力量消費電力×使用時間
という式を使って、消費電力量を計算してみましょう。

kW から kWh を計算する場合

もともと消費電力がkWで表示されている場合には、時間(h)をかけるだけで消費電力量(kWh)が計算できます。例えば、1.2kWのドライヤーを30分(0.5時間)使ったときの消費電力量は、
消費電力×使用時間
$=1.2\times 0.5=0.6\mathrm{kWh}$
となります。

W から kWh を計算する場合

消費電力がWで表示されている場合には、時間(h)をかけたあと1000で割ることでkWhという単位にします。
※kは1000倍を表す「キロ」の意味です。
関連:キロ、メガ、ギガ、その先:例と語源

例えば、300Wの冷蔵庫を5時間使ったときの消費電力量は、
$=300\times 5\div 1000=1.5\mathrm{kWh}$
となります。

kWh 以外の単位

消費電力量は kWh(キロワット時)という単位を使うことが多いですが、k と h は別物になることがあります。

消費電力量の単位「kWh」は
k:キロ(1000倍)
W:ワット(1秒あたりのエネルギー)
h:時間
という3つに分解して考えることができます。k と h を別の単位として、例えば
mWh(メガワット時)
Ws(ワット秒、ジュールと同じ)
などが使われることもあります。

次回は mAh,、Ahの意味とWhへの変換方法 を解説します。

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