wt%とは「重さで考えたときの濃度」
vol%とは「体積で考えたときの濃度」
mol%とは「物質量(モル)で考えたときの濃度」
濃度を表す3つの方法(wt%、vol%、mol%)について、それぞれ意味と計算例を解説します。
wt%とは
ウェイトパーセントは、
溶質(溶かしている物質)の重さ $\div$ 全体の重さ
で計算できます。
例えば、5グラムの食塩と95グラムの水を混ぜて、100グラムの食塩水を作ったときのwt%は、
$5\div 100=0.05$
つまり5wt% になります。
濃度について考えるときは「重さで考えたときの濃度」であるwt%を使うことが最も多いです。そのため、「重さで考えたときの濃度」のことを、わざわざwt%と書かずに、単に%と書くこともあります。
vol%とは
ボリュームパーセントは、
溶質(溶かしている物質)のリットル $\div$ 全体のリットル
で計算できます。
例えば、$8\:\mathrm{mL}$ のエタノールと $92\:\mathrm{mL}$ の水を混ぜて、$100\:\mathrm{mL}$ の混合液を作ったとき、エタノールの濃度(vol%)は、
$8\div 100=0.08$
つまり8vol% になります。
※リットル(L)は体積の単位です。「リットルで見たときに何割含まれているか」を表すのが vol% です。
mol%とは
モルパーセントは、
溶質(溶かしている物質)のモル $\div$ 全体のモル
で計算できます。
例えば、2mol の物質Aと、8mol の物質Bを混ぜてできた混合液における、物質Aのmol%は、
$2\div 10=0.2$
つまり20mol% になります。
※mol%よりも、$\mathrm{mol}/L$ という単位(1リットルの溶液あたり何molの溶質が溶けているか)が使われることが多いです。
wt% に比べて、mol% や vol% を使う機会は非常に少ないです。
次回は ミクロンの意味とミリ、ナノなどへの変換方法 を解説します。