月の重力が地球の1/6になる理由と豆知識

最終更新日 2019/07/15

月における重力の大きさは、地球における重力の大きさのおよそ1/6倍です。

月の重力が地球の1/6になる理由を解説します。

また、月の重力の大きさを理解するために「月で物を落下させるとどうなるのか」「月で物を投げるとどうなるのか」「月でジャンプするとどうなるのか」について説明します。

月の重力は地球の1/6

月における重力の大きさは、地球における重力の大きさのおよそ1/6倍です。

重力が大きいほど、物が落下するスピードは速いです。そのため、1/6がどれくらい小さい重力なのかを理解するには、物が落下するスピードを考えれば良いです。

月と地球の重力の違い

月における重力加速度は、およそ $1.6\:\mathrm{m/s^2}$ です。
つまり、月では「物を静かに落とすと、1秒間で約 $1.6$ メートル落下する」と言えます。

一方、地球における重力加速度は、およそ $9.8\:\mathrm{m/s^2}$ です。
つまり、地球では「物を静かに落とすと、1秒間で約 $9.8$ メートル落下する」と言えます。
※空気抵抗は無視しました。

月の方がはるかにゆっくり物が落ちていくことが分かります。

重力が1/6倍になる理由

月の重力が地球の1/6になる理由は、万有引力の法則(→補足)を使って説明できます。

万有引力の法則によると、重力の大きさは、天体の質量に比例します。また、半径の2乗に反比例することが知られています

地球の質量は、月の質量のおよそ $81.3$ 倍です。
また、地球の半径は、月の半径のおよそ $3.67$ 倍です。

よって、地球の重力の大きさと、月の重力の大きさの比は、
$81.3\div 3.67\div 3.67$
であることが分かります。これを計算すると、およそ $6.0$ 倍になります。

※補足:
高校物理で習う万有引力の法則を使うと、天体の質量が $M$ で半径が $r$ のときの重力加速度は、
$G\dfrac{M}{r^2}$
となります。ただし、$G$ は万有引力定数です。つまり、重力の大きさは、天体の質量 $M$ に比例し、半径 $r$ の二乗に反比例することが分かります。

月でボールを投げる、月でジャンプする

月で物を真上に投げると、地球の6倍の高さまで上がります。

例えば「地球でボールを上に投げて、10メートルの高さまで届いた」とします。これと同じ強さで、月でボールを上に投げると、約60メートルの高さまで届くことになります。

同じ理由により、月でジャンプすると、理論上は、地球の6倍の高さまで上がることができます。例えば、地球で $50\:\mathrm{cm}$ ジャンプできる人が月に行くと、$3\:\mathrm{m}$ ジャンプできることになります。

※ただし、空気抵抗の影響は無視しました。また、月でジャンプするときには宇宙服を着る必要があるので、地球と同じパワーでジャンプするのは難しそうです。

次回は 第一宇宙速度と第二宇宙速度の意味と導出 を解説します。

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