てこの原理に関連する計算を分かりやすく解説

最終更新日 2019/07/01
てこの原理の基本

てこの原理:
支点からの距離が2倍になると、重さは半分になります。
支点からの距離が3倍になると、重さは $\dfrac{1}{3}$ 倍になります。

てこの原理に関連する計算のやり方を詳しく解説します。棒の重さがある場合の計算方法も紹介します。

てこの原理の基本

回転させる能力は、
支点からの距離 $\times$ 力の大きさ
で決まります。

よって、シーソーがつり合う状況では、支点からの距離が2倍になると、力の大きさ(おもりの重さ)は半分になります。

てこの原理の基本

逆に、力の大きさが2倍になると、支点からの距離は半分になります。

すなわち、支点からの距離は、力の大きさに反比例するとも言えます。

てこの原理で重さを計算

回転させる能力
支点からの距離 $\times$ 力の大きさ
という公式を使って、つり合う場合の重さや距離を計算することができます。

図のようなシーソーがつり合うとき、右側の重さを計算してみましょう。

てこの原理を使って重さを計算

解答1:小学生でも分かる計算方法:
左側と右側で、支点からの距離 $\times$ 力の大きさ が同じになるときに釣り合います。

つまり、つり合うとき、支点からの距離が○倍になると、重さは1/○倍になります。

今回は、右側は左側より支点からの距離は3倍です。よって、重さは左側の $\dfrac{1}{3}$ 倍になります。

よって、右側の重さは、
$60\times\dfrac{1}{3}=20\:\mathrm{kg}$
になります。

解答2:中学数学を使った計算方法:
右側の重さを $x\:\mathrm{kg}$ とすると、左右で
支点からの距離 $\times$ 力の大きさ
が等しいので、
$1\times 60=3\times x$
これを解くと、$x=20\:\mathrm{kg}$
となります。

棒の重さがある場合の計算

棒に重さがある場合は、棒の重心(中心)に、力が働いていると考えて計算します。

図のような棒(シーソー)がつり合うとき、右側のおもりの支点からの距離 $x$ はいくらでしょうか? ただし、棒は全長4メートルで、重さは $10\:\mathrm{kg}$ とします。

棒の重さを考慮した問題

左側のおもりが反時計まわりに回転させる能力は、
$60\times 1$
です。

右側のおもりが時計まわりに回転させる能力は、
$25\times x$
です。

棒の重さを考慮した場合の解き方

そして、棒の重さは、$10\:\mathrm{kg}$ ぶんの力が重心に働くと考えられるので、時計まわりに回転させる能力は、
$10\times 1$
です(棒の長さは4mなので、支点から重心までの距離は1mです)。

よって、つり合うとき、
$60\times 1=25\times x+10\times 1$

これを解くと、$x=2$ となります。

次回は ご飯とお米の重さの換算方法と便利ツール を解説します。

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