夏は暑い
の対偶は、
暑くないなら夏じゃない
対偶とは
もとの主張に対して
手順1:「ならば」を使って書き換えて
手順2:仮定と結論をそれぞれ否定して
手順3:ひっくり返したもの
が対偶です。
例えば、
夏は暑い
の対偶について考えてみましょう。
手順1:ならば、を使って書くと、
「夏」ならば「暑い」
となります。
手順2:両方を否定すると、
「夏でない」ならば「暑くない」
となります。
手順3:ひっくり返すと、
「暑くない」ならば「夏でない」
となります。これが対偶です。
例題
(1) $2$ は偶数である の対偶は?
手順1:ならば、を使って書くと、
「$2$」ならば「偶数である」
となります。
手順2:両方を否定すると、
「$2$ でない」ならば「偶数でない」
となります。
手順3:これをひっくり返すと、
「偶数でない」ならば「$2$ でない」
となります。これが対偶です。
注:$2$ ならば偶数であると偶数でないならば $2$ でないは正しい主張ですが、$2$ でないならば偶数でないは嘘です(例えば $4$ は $2$ でないですが偶数です)。
(2) テレビは楽しい の対偶は?
手順1:ならば、を使って書くと、
「テレビ」ならば「楽しい」
となります。
手順2:両方を否定すると、
「テレビでない」ならば「楽しくない」
となります。
手順3:これをひっくり返すと、
「楽しくない」ならば「テレビでない」
となります。これが対偶です。
注:「テレビは楽しい」という主張が正しいかどうかは人それぞれです。正しいかどうか分からない主張でも対偶を考えてOKです。
もとの命題と対偶は同じ主張
もとの命題が正しいなら対偶も正しいです。
例えば、
夏は暑い
という主張を正しいと感じる人(夏はいつでも暑い!という人)にとっては、その対偶である
暑くないなら夏じゃない
も正しいと感じるでしょう。
逆に、もとの命題が正しくないなら対偶も正しくないです。
例えば、
夏は暑い
という主張を嘘だと感じる人(夏でも寒い!という人)にとっては、その対偶である
暑くないなら夏じゃない
も嘘だと感じるでしょう。(夏でも寒いのだから、暑くないからといって夏とは限らない)
次回は 逆、裏、対偶の意味と具体例 を解説します。