湿度の計算方法、空気に含まれる水蒸気量の計算方法

最終更新日 2019/03/31
  • 飽和水蒸気量水蒸気量湿度の意味をそれぞれ説明します。
  • 湿度の計算方法と、空気に含まれる水蒸気量の計算方法を説明します。

飽和水蒸気量とは

飽和水蒸気量とは(考えている気温において)$1\:\mathrm{m^3}$ の空間に存在できる水分(水蒸気)の限界量です。

例えば「気温20℃における飽和水蒸気量は、およそ $17.3\:\mathrm{g/m^3}$」というのは、
・温度20℃の空気 $1\:\mathrm{m^3}$ には $17.3\:\mathrm{g}$ の水分まで含むことができる。
・それ以上になると、水蒸気は凝結(結露)して、液体の水になってしまう。
ことを表します。

水蒸気量とは

水蒸気量とは空気に含まれる水分(水蒸気)の量です。

「水蒸気量は $10.5\:\mathrm{g/m^3}$ である」のように、$\:\mathrm{g/m^3}$($1\:\mathrm{m^3}$ あたり何グラムの水蒸気を含むか)という単位で表すことが多いです。

湿度の意味と計算式

湿度は限界量に対してどれくらいの割合の水分が含まれているか、を表す量です。

例えば、湿度が50%というのは「限界の半分の水蒸気を含んでいる」ことを表します。

湿度は、
湿度水蒸気量 $\div$ 飽和水蒸気量
という式で定義されます。

例題として、温度が20℃で、水蒸気量が $10.5\:\mathrm{g/m^3}$ である空気の湿度を計算してみましょう。

まず、温度から飽和水蒸気量を求めます。これは、問題文で与えられているか、グラフや表から読み取ります。参考:飽和水蒸気量の表
20℃の場合の飽和水蒸気量は $17.3\:\mathrm{g/m^3}$ です。

よって、湿度は、
湿度水蒸気量 $\div$ 飽和水蒸気量
$=10.5\div 17.3\fallingdotseq 0.607$
となります。パーセントに直す場合は $100$ 倍が必要です。つまり、湿度はおよそ $60.7$%であることが分かります。

空気に含まれる水分量の計算

湿度と温度から空気中に含まれる水分量(水蒸気量)を計算したいときには、さきほどの式を変形した
水蒸気量飽和水蒸気量 $\times$ 湿度
という式を使います。

例題として、温度が20℃で、湿度が65%である空気にふくまれる水蒸気量を計算してみましょう。

まず、さきほどと同様に、温度から飽和水蒸気量を求めます。20℃の場合の飽和水蒸気量は $17.3\:\mathrm{g/m^3}$ です。

よって、水蒸気量は、
水蒸気量飽和水蒸気量 $\times$ 湿度
$=17.3\times 0.65\fallingdotseq 11.2$
つまり、およそ $11.2\:\mathrm{g/m^3}$ になります。

※このページにおける湿度は「相対湿度」を表します。

次回は 時差の計算方法といろいろな例 を解説します。

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