二乗の和(Σk^2)の公式の2通りの証明

和の計算(シグマの計算)において重要な、二乗の和の公式の証明を分かりやすく解説します。

二乗の和(Σk^2)の公式

$1$ から $n$ までの自然数の二乗の和
$1^2+2^2+\dots + n^2$

$\dfrac{1}{6}n(n+1)(2n+1)$
になります。

和の記号シグマを使って書くと、
$\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2=\dfrac{1}{6}n(n+1)(2n+1)$
という公式が成立します、

例えば、$n=3$ のときは、
公式の左辺は、
$1^2+2^2+3^2=1+4+9=14$
公式の右辺は、
$\dfrac{1}{6}\cdot 3\cdot 4\cdot 7=14$
となり、確かに公式は成立しています。

この公式を2通りの方法で証明してみます。

証明方法その1

まずは、多くの数学の教科書に載っている定番の方法です。

少し唐突ですが、
$(x+1)^3-x^3=3x^2+3x+1$
という式は、どのような $x$ に対しても成立します。

そこで、$x=1$ から $x=n$ までそれぞれ代入した式を書くと、
$2^3-1^3=3\cdot 1^2+3\cdot 1+1$
$3^3-2^3=3\cdot 2^2+3\cdot 2+1$
$\vdots$
$(n+1)^3-n^3=3n^2+3n+1$
となります。これら $n$ 個の式をそれぞれ足し算すると、

右辺は
$3\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2+3\sum_{k=1}^nk+n\\
=3\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2+3\cdot\dfrac{1}{2}n(n+1)+n$
となります。ただし、途中で $\displaystyle\sum_{k=1}^nk=\dfrac{1}{2}n(n+1)$ という公式を使いました。
計算したい量である $\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2$ が出てきました。

一方、左辺は
$(2^3-1^3)+(3^3-2^3)+\dots +\{(n+1)^3-n^3\}\\
=-1^3+(2^3-2^3)+(3^3-3^3)+\dots +(n+1)^3\\
=(n+1)^3-1^3\\
=n^3+3n^2+3n$
となります。途中でほとんどの項が打ち消しあって無くなるのがポイントです。

以上から、
$3\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2+3\cdot\dfrac{1}{2}n(n+1)+n\\
=n^3+3n^2+3n$
となります。よって、$\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2$ 以外を右辺に移項して整理すると、
$3\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2\\
=n^3+3n^2+3n-\dfrac{3}{2}n(n+1)-n\\
=n^3+\dfrac{3}{2}n^2+\dfrac{1}{2}n\\
=\dfrac{1}{2}n(2n^2+3n+1)\\
=\dfrac{1}{2}n(n+1)(2n+1)$
となります。

よって、両辺を3で割ると、
$\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2=\dfrac{1}{6}n(n+1)(2n+1)$
となり二乗の和の公式を証明できました。

証明方法その2

次は、別の方法で
$\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2=\dfrac{1}{6}n(n+1)(2n+1)$
を証明します。

$x(x+1)(x+2)-(x-1)x(x+1)\\
=3x^2+3x$
という関係式を使って証明します。

まずは、上の関係式を確認してみます。関係式の左辺を $x(x+1)$ でくくると、
$x(x+1)\{(x+2)-(x-1)\}\\
=x(x+1)\cdot 3\\
=3x^2+3x$
となっています。

そこで、証明1と同じように
$x(x+1)(x+2)-(x-1)x(x+1)\\
=3x^2+3x$
という関係式に $x=1$ から $x=n$ までそれぞれ代入した式を足し上げると、

左辺は
$1\cdot 2\cdot 3-0\cdot 1\cdot 2\\
+2\cdot 3\cdot 4-1\cdot 2\cdot 3\\
+3\cdot 4\cdot 5-2\cdot 3\cdot 4\\
+\dots\\
+n(n+1)(n+2)-(n-1)n(n+1)\\
=n(n+1)(n+2)$
となります。証明1と同じように、途中の項はほとんど打ち消し合います。

一方、右辺は
$3\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2+3\sum_{k=1}^nk$
となります。

以上から、
$3\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2+3\sum_{k=1}^nk\\
=n(n+1)(n+2)$
となります。

上式を、$\displaystyle\sum_{k=1}^nk=\dfrac{1}{2}n(n+1)$ という公式を使って計算していくと、
$3\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2\\
=n(n+1)(n+2)-\dfrac{3}{2}n(n+1)\\
=n(n+1)\{(n+2-\frac{3}{2})\}\\
=n(n+1)\left(n+\dfrac{1}{2}\right)\\
=\dfrac{1}{2}n(n+1)(2n+1)$
となります。最後に両辺を3で割ると、
$\displaystyle\sum_{k=1}^nk^2=\dfrac{1}{6}n(n+1)(2n+1)$
という公式が証明できました。

次回は 数列の和から一般項を求める方法と例題 を解説します。

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