連比を計算する2通りの方法と例題

最終更新日 2018/10/27

3つ以上の数の比を連比(読み方はれんぴ)と言う。
例えば $2:3:4$

3つの連比の問題

例題1

$A:B=3:2$、$B:C=5:4$ のとき、$A:B:C$ をできるだけ簡単な整数比で表わせ。

解答1

まず、条件を表の形で書きます。
$\begin{matrix}A&B&C\\\hline 3&2&\\&5&4\end{matrix}$

$B$ の上側は $2$、下側は $5$ となりそろっていません。そこで、一行目は $\times 5$、二行目は $\times 2$ としてそろえます(→補足):
$\begin{matrix}A&B&C\\\hline 15&10&\\&10&8\end{matrix}$

よって、$A:B:C=15:10:8$ であることが分かりました。

補足:比の式は同じ数字を両方にかけてもOKなので、各行に好きな数字をかけることができます。

解答2

まず、条件を表の形で書きます。
$\begin{matrix}A&B&C\\\hline 3&2&\\&5&4\end{matrix}$

$B$ の上側を下側にそろえるために、一行目を $\dfrac{5}{2}$ 倍します:
$\begin{matrix}A&B&C\\\hline 3\times\dfrac{5}{2}&2\times\dfrac{5}{2}&\\&5&4\end{matrix}$

つまり
$\begin{matrix}A&B&C\\\hline \dfrac{15}{2}&5&\\&5&4\end{matrix}$

よって、$A:B:C=\dfrac{15}{2}:5:4$ であることが分かりました。
分数を消すために全部を $2$ 倍すると、
$A:B:C=15:10:8$

4つの連比の問題

例題2

$A:B=1:2$、$B:C=3:4$、$C:D=5:6$ のとき、$A:B:C:D$ をできるだけ簡単な整数比で表わせ。

解答

まず、条件を表の形で書きます。
$\begin{matrix}A&B&C&D\\\hline 1&2&&\\&3&4&\\&&5&6\end{matrix}$

$B$ の上側は $2$、下側は $3$ となりそろっていません。そこで、一行目は $\times 3$、二行目は $\times 2$ としてそろえます:
$\begin{matrix}A&B&C&D\\\hline 3&6&&\\&6&8&\\&&5&6\end{matrix}$

さらに、$C$ の上側は $8$、下側は $5$ となりそろっていません。そこで、一、二行目は $\times 5$、二行目は $\times 8$ としてそろえます:
$\begin{matrix}A&B&C&D\\\hline 15&30&&\\&30&40&\\&&40&48\end{matrix}$

めでたく $B$ も $C$ もそろいました!
$A:B:C:D=15:30:40:48$
となります。

例題1と同じく分数を使って計算することもできます。

補足、まめ知識

・3つの連比はときどき登場しますが、4つ以上の連比を見かけることはあまり無いです。

・$1:2=2:4=3:6$ というような式は連比とは言いません。

次回は 速さ、時間、距離を計算する公式の使い方と覚え方 を解説します。

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