ラジアン(rad)の意味と度に変換する方法

最終更新日 2019/07/14

ラジアンは「度」と同じく、角度の大きさを表す単位です。弧の長さ半径が等しくなるようなおうぎ形の中心角が1ラジアンです。1ラジアンはおよそ57°です。ラジアンのことを rad と書くことがあります。

1ラジアンの意味

このページでは、ラジアン(rad)という角度について、意味や度数(°)に変換する方法を解説します。

ラジアンとは

ラジアンは角度の大きさを表す単位です。

1ラジアンの定義は?
弧の長さ半径が等しくなるようなおうぎ形の中心角を1ラジアンと定めます。

1ラジアンの意味

同様に、弧の長さ半径の2倍になるようなおうぎ形の中心角は2ラジアンです。

2ラジアンの意味

同様に、弧の長さ半径の $X$ 倍になるようなおうぎ形の中心角が $X$ ラジアンです。

1ラジアンはどれくらいの大きさ?
1ラジアンは、$\dfrac{180}{\pi}$ 度です。つまり、およそ57.3°です。理由は後で述べます。

ラジアンを度に変換する

ラジアンを度数に変換する場合は
$1$ ラジアン=$\dfrac{180}{\pi}$度
という式を使います。
$\dfrac{180}{\pi}$ はおよそ $57.3$ です。

例えば、2ラジアンは、
$2\times 57.3=114.6$ なので、およそ $115$° になります。

また、Google 検索窓で「2ラジアン 度」のように入力すると、ラジアンを度に変換してくれます。

ラジアン $0$ $1$ $2$ $3$ $\pi$
$0$ 約$57^{\circ}$ 約 $115^{\circ}$ 約 $172^{\circ}$ $180^{\circ}$

度をラジアンに変換する

度をラジアンに変換したいときは
$1^{\circ}=\dfrac{\pi}{180}$ ラジアン
という式を使います。

度をラジアンに変換するときは、$\dfrac{\pi}{180}$ をかけます。

例えば、$60^{\circ}$ をラジアンに直すと、
$60\times\dfrac{\pi}{180}=\dfrac{\pi}{3}$
つまり $\dfrac{\pi}{3}$ ラジアンになります。

$0^{\circ}$ $30^{\circ}$ $45^{\circ}$ $60^{\circ}$ $90^{\circ}$
ラジアン $0$ $\dfrac{\pi}{6}$ $\dfrac{\pi}{4}$ $\dfrac{\pi}{3}$ $\dfrac{\pi}{2}$
$120^{\circ}$ $135^{\circ}$ $150^{\circ}$ $180^{\circ}$
ラジアン $\dfrac{2}{3}\pi$ $\dfrac{3}{4}\pi$ $\dfrac{5}{6}\pi$ $\pi$

※表では弧度法の単位「ラジアン」は省略しています。

特に、$180^{\circ}=\pi$ ラジアン
という関係式が重要です。

ラジアンと度の変換式の証明

$\pi$ ラジアンが $180^{\circ}$ であることを証明します。

弧の長さ半径の $X$ 倍になるようなおうぎ形の中心角が $X$ ラジアンでした。

そこで「中心角が180度のおうぎ形」を考えてみます。このおうぎ形では、
弧の長さ=$\pi\times$ 半径
という式が成立します。

つまり、このおうぎ形の中心角は $X=\pi$ ラジアンになります。つまり、$180^{\circ}$ と $\pi$ ラジアンは同じ大きさの角度を表すことが分かりました。

また、
$180^{\circ}=\pi$ ラジアン
の両辺を $180$ で割ると、
$1^{\circ}=\dfrac{\pi}{180}$ ラジアン
であることも分かります。

次回は 弧の長さと弦の長さの求め方、円周角との関係など を解説します。

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