ねじれの位置とは:
空間にある2本の直線が、交わりもせず、平行でもないとき、その2本は「ねじれの位置にある」と言います。
ねじれの位置の意味と、代表的な具体例を分かりやすく説明します。
例題を通して、空間図形における「ねじれの位置」を確実に理解しましょう。
ねじれの位置とは
空間にある2本の直線が次の2条件をともに満たすとき、
2本の直線はねじれの位置にあると言います。
・交わらない
・平行でない
直方体の例

・黒い辺は4本ありますが、いずれも 赤い辺 と隣接しており、交わるためねじれの位置ではありません。
・青い辺 は3本あり、いずれも 赤い辺 と平行なので、ねじれの位置ではありません。
・緑の辺 は4本あり、赤い辺 と交わりもせず、平行でもありません。したがって、ねじれの位置にあります。
よって、赤い辺とねじれの位置にある辺は4本です。
このように、ねじれの位置を調べるときは
1. 交わるもの(隣接する辺)
2. 平行なもの
3. 残ったもの
の順に分類すると判断しやすくなります。
三角柱の例


・黒い辺は 赤い辺 と隣接し交わるため、ねじれの位置ではありません。
・青い辺 は 赤い辺 と平行です。
・緑の辺 は 赤い辺 と交わらず、平行でもないため、ねじれの位置にあります。
よって、赤い辺とねじれの位置にある辺は3本です。
五角柱の例


・黒い辺は 赤い辺 と隣接し交わるため、ねじれの位置ではありません。
・紫の辺 は隣接こそしていませんが、底面という同一平面上にあり、延長すれば交わるため、ねじれの位置ではありません。
・青い辺 は 赤い辺 と平行です。
・緑の辺 は交わらず、平行でもないため、ねじれの位置にあります。
よって、赤い辺とねじれの位置にある辺は7本です。
補足
紫の辺 がねじれの位置に「ならない」点が重要です。
辺同士のねじれを考えるときの「交わらない」は、「延長しても交わらない」という意味で判断します。
ねじれの位置の定義の言い換え
ねじれの位置の定義に出てくる
「交わらない」かつ「平行でない」
という条件は、次のように言い換えられます。
同じ平面上にない
すなわち、
「空間にある2本の直線が、同一平面上にないとき、それらはねじれの位置にある」
という言い換えも成立します。
次回は 正多面体の辺の数と頂点の数の求め方 を解説します。
