1次関数 $y=ax+b$ の $a$ を傾き、$b$ を切片と言います。
例えば、$y=2x-1$ の傾きは $2$、切片は $-1$ となります。
傾きと切片(数式から考える)
例題
直線 $y=5x-4$ の傾きと切片を求めよ。
解答
傾きは $x$ の係数 $5$
切片は定数項 $-4$
となります。
傾きと切片の意味(グラフから考える)
傾き
=変化の割合
=($y$ の増加量)÷($x$ の増加量)
=$x$ が $1$ 増えたときの $y$ の増分
切片
= $x$ が $0$ のときの $y$ の値
= 点 $B$ から原点 $O$ までの距離
($B$ が $O$ より下にあるときは距離を $-1$ 倍する必要があるので注意)
傾きの符号と直線の形
傾き $a$ が正
$\iff$ $x$ が増えると $y$ も増える
$\iff$ 直線は左下から右上に伸びる
傾き $a$ が負
$\iff$ $x$ が増えると $y$ は減る
$\iff$ 直線は左上から右下に伸びる
切片の符号と直線の形
切片 $b$ が正 $\iff$ 直線は $y$ 軸と原点より上側で交わる
切片 $b$ が負 $\iff$ 直線は $y$ 軸と原点より下側で交わる
傾きと切片の求め方
通る2点が与えられたときに、傾きと切片を求める方法について考えます。
例題
$(1,3)$ と $(4,9)$ を通る直線の傾きと切片を求めよ。
解答
まず、傾き=($y$ の増加量)÷ ($x$ の増加量)を用いて傾き $a$ を求めます:
$a=\dfrac{9-3}{4-1}=\dfrac{6}{3}$$=2$
直線の方程式は $y=2x+b$ という形で表せることが分かりました。これに通る一点(どちらでもよい)を代入して切片 $b$ を求めます。$(1,3)$ を代入すると、
$3=2\cdot 1+b$
より $b=1$ です。
次回は 2直線の交点を求める公式 を解説します。