自由落下における距離と時間と速さの関係

・空中から初速 $0$ で落とされる
・空気抵抗は無視
という状況での物体の運動(自由落下)について解説します。

時間と速さの関係

落下し始めてからの時間を $t$、速さを $v$ とすると、
$v=gt$
が成立します。

ただし、$g$ は重力加速度です。地球上ではおよそ $9.8\mathrm{m}/\mathrm{s^2}$ です。

例えば、落下し始めてから
・1秒後には約 $9.8\mathrm{m/s}$ の速さ
・2秒後には約 $19.6\mathrm{m/s}$ の速さ
・3秒後には約 $29.4\mathrm{m/s}$ の速さ
になります。

つまり、時間が立つほど、どんどん落ちる速さは速くなっていきます。速さが時間に比例するこのような運動を、等加速度直線運動と言います。

高さと時間の関係

落下し始めてからの時間を $t$、落下した距離(高さ)を $h$ とすると、
$h=\dfrac{1}{2}gt^2$
が成立します。

例えば、落下し始めてから
・1秒後には約 $4.9\mathrm{m}$ 落ちる
・2秒後には約 $19.6\mathrm{m}$ 落ちる
・3秒後には約 $44.1\mathrm{m}$ 落ちる
のようになります。

例題

例題として、東京タワーのてっぺん(高さ $333\:\mathrm{m}$)から質点を自由落下させたときに、地面に到達するまでの時間と、到達するときの速さを計算してみましょう。

まず、$h=\dfrac{1}{2}gt^2$ を $t$ について解くと、
$t=\sqrt{\dfrac{2h}{g}}$
となります。ここに、$h=333$、$g=9.8$ を代入すると、
$t=\sqrt{\dfrac{666}{9.8}}\fallingdotseq 8.2$
となります。地面に到達するまでの時間は約 $8.2$ 秒です。

次に、$v=gt$ に $t=\sqrt{\dfrac{2h}{g}}$ を代入すると、
$v=\sqrt{2gh}$
になります。ここに、$h=333$、$g=9.8$ を代入すると、
$v=\sqrt{666\times 9.8}\fallingdotseq 81$
となります。地面に到達するときの速さは約 $81\mathrm{m/s}$ です。
これは時速 $300\:\mathrm{km}$ 近い速さです!

空気抵抗について

この記事では空気抵抗を無視しましたが、空気抵抗をきちんと考えると、速さはもっとゆっくりになります。

ただし、空気抵抗は物体の形状や気象状況にもよるので、きちんと計算するのは大変です。

例えば
・空気抵抗は質量の2乗に比例する
・その比例定数は $0.24$ とする
・物体の質量は $50\:\mathrm{kg}$とする
という仮定のもとで、東京タワーの例題を計算してみると、

地面に到達するまでの時間は約 $10$ 秒~$11$ 秒となり、空気抵抗を無視した場合より少し長いです。
また、地面に到達するときの速さは約 $44\:\mathrm{m/s}$ になります。空気抵抗を無視した場合よりかなり遅いです。

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