式を入力したら因数分解を自動で計算してくれるツール(Wolfram Alphaというサイト)とその使い方を解説します。検算に使えます!
因数分解ツールの使い方
※スマホでも使えないことはないですが、パソコンの方が使いやすいです。
手順1: WolframAlphaにアクセスする。
手順2: factor[因数分解したい式] と入力する。
例えば、$x^2+3x+2$ を因数分解したいときは、
factor[x^2+3x+2]
と入力します。
手順3: 結果を見る
Result: に因数分解の結果が出ます。
Irreducible factorization: に(二次式の場合は)複素数の範囲での因数分解の結果が出るようです。
スマホで使うときのコツ
・手順1で、アプリダウンロードを促された場合、continue to wolframalpha をクリックすれば飛ばせます。
・スマホで[ を探すのはめんどくさいですね。代わりに半角スペースにすることができます。
・スマホで^ を探すのもめんどくさいですね。べき乗は同じ文字を並べることで代用できます。
例えば、
factor[x^2+3x+2]
の代わりに
factor xx+3x+2
と入力してもOKです。
※さすがに + は省略できません。「ぷらす」と打って変換してください。
いろいろな例
せっかくなので、いろいろな式を因数分解させてみました。
入力:factor[x^10-1]
結果:$(x-1)(x^4+x^3+x^2+x+1)$
$\times (x+1)(x^4-x^3+x^2-x+1)$
→次数が大きくてもへっちゃらです。
入力:factor[a^2-b^2]
結果:$(a-b)(a+b)$
→文字が $x$ である必要はありません。文字が複数の場合でも計算してくれます。
入力:factor[x^3+y^3+z^3-3xyz]
結果:$(x+y+z)(x^2+y^2+z^2-xy-yz-zx)$
→高校数学で習う難しい因数分解公式も計算機で一発です!
なお、この結果の第二項はさらに(複素数の範囲まで広げると)、
$(x+\omega y+\omega^2z)(x+\omega^2 y+\omega z)$
と因数分解できます($\omega$ は $1$ の三乗根)。しかし、WolframAlphaではさすがにそこまでは計算してくれないようです(2016年8月現在)。
次回は 3乗の因数分解公式5つと例題 を解説します。