等比数列の一般項の求め方の証明と例題

最終更新日 2018/10/27

等比数列の一般項は、
$a_n=ar^{n-1}$

ただし、$a$ は初項、$r$ は公比です。

公式の証明

等比数列とは、
$3,6,12,24,48\cdots$
のように、一定倍ずつ変化していく数列のことを言います。

上の数列は2倍、2倍、と変化しています。この「一定倍」の数字のことを公比と言います。

初項が $a$、公比が $r$ の等比数列について、
2番目の数は $a\times r=ar$
3番目の数は $a\times r\times r=ar^2$
4番目の数は $a\times r\times r\times r=ar^3$
と表せますね。

より一般に、$n$ 番目の数は初項に「一定倍」を $(n-1)$ 回ぶんかければ得られます。よって、
$a_n=ar^{n-1}$
となります。

基本的な例題2問

例題1

初項が $2$、公比が $3$ である等比数列の一般項 $a_n$ を求めよ。

解答

公式より、
$a_n=2\cdot 3^{n-1}$
です。

例えば、$n=4$ を代入すると $a_4=2\cdot 3^3=54$ となり、4番目の数字は $54$ であることが分かります。

例題2

$a_1=3$、$a_4=-24$ である等比数列の一般項 $a_n$ を求めよ。ただし、公比は実数とする。

解答

初項は $3$ ですが、公比は与えられていません。そこで、公比を $r$ といおいてみます。すると、一般項は、
$a_n=3\cdot r^{n-1}$
となります。これに $n=4$ を代入すると、
$-24=3\cdot r^3$
となります。$r$ について解くと、
$r^3=-8$
$r=-2$
となります。

よって、一般項は
$3 \cdot (-2)^{n-1}$

補足、まめ知識

・等差数列の一般項は、$a_n=\dfrac{a}{r}\cdot r^n$ と書けます。つまり、定数 $A$ と $B$ を使って $a_n=A\cdot B^n$ と表すことができます。なんとなく指数関数に似ていますね。

・逆に、一般項が $a_n=A\cdot B^n$ という形で表せる数列 $\{a_n\}$ は等比数列です。例えば、一般項が $a_n=3\cdot 2^n$ という数列は、初項が $3\times 2=6$、公比が $2$ である等比数列になります。

次回は フィボナッチ数列の意味、一般項、黄金比との関係などを整理 を解説します。

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