概数(がいすう)とは、およその数のことです。「細かい部分はどうでもいいけど、数字の大雑把な値を知りたい」というときに使います。
概数の意味や概数と四捨五入の違いについて説明します。
概数とは
では、どのようなときに概数を使うのでしょうか?
例えば、
「日本の人口は127,094,745人です」
と正確に言うよりも
「日本の人口はおよそ1億3千万人です」
と言った方が分かりやすい場合があります。
このように「細かい部分はどうでもいい(または分からない)けど、数字の大雑把な値を知りたい」ときに使うのが概数(およその数)です。
概数と四捨五入の違い
四捨五入とは、注目する桁が $0~4$ なら切り捨て、$5~9$ なら切り上げる方法です。例えば、$1234$ の十の位を四捨五入すると $1200$ となります。$1200$ は $1234$ の概数です。
つまり、四捨五入は概数を得るための方法の1つと言えます。後述しますが、概数を得るための方法としては、切り捨てや切り上げもあります。
概数で表現する方法はたくさんある
例えば、$1234567$ という数は、概数でおよそ $120$ 万と表すことができます。もう少し正確に、およそ $123$ 万と言うこともできます。
このように「およその数」で表現する方法はたくさんあります。数字を概数で表すためには、
・どのような方法でおよその数にするのか(四捨五入なのか、切り捨てなのか、切り上げなのか)
・どれくらいのけた数(精度)で表すか
を決める必要があります。
どのような方法でおよその数にするのか
・切り捨て
ある部分より下の桁を全て $0$ にします。
例えば、$1234567$ の千の位以下を切り捨てると、$1230000$ になります。
数字を少し小さめに見積もりたいときに使う方法です。
・切り上げ
ある部分より下の桁(が全て $0$ である場合は何もしませんが)を全て $0$ にして、その上の桁に1を足します。
例えば、$1234567$ の千の位以下を切り上げると、$1240000$ になります。
数字を少し大きめに見積もりたいときに使う方法です。
・四捨五入
注目する桁が $0~4$ なら切り捨て、$5~9$ なら切り上げる方法です。
例えば、$1234567$ を千の位に注目して四捨五入すると、$1230000$ になります。
大きくても小さくてもよいから、できるだけ正確に見積もりたいときに使う方法です。
3つの中で一番使われることが多いです。
どれくらいの精度で表すか
1けた残す:$1000000$
2けた残す:$1200000$
3けた残す:$1230000$
4けた残す:$1235000$
5けた残す:$1234600$
6けた残す:$1234570$
7けた残す:$1234567$
上に行けば行くほど大雑把ですが、キリがよい数字になり、分かりやすいです。
→大雑把でもよいからキリがよい数字にしたいときには、残すけた数を少なくしましょう。
下に行けば行くほど正確になります。
→正確な数値を伝えたいときには、残すけたは多くしましょう。
まとめ
・「概数」は「およその数」のこと
・概数で表現するには、方法と残すけた数を決める必要がある。
次回は 小数点以下切り捨て、切り上げ、四捨五入の意味といろいろな例 を解説します。