2つのベクトルで挟まれた部分の角度(ベクトルのなす角)の計算方法を解説します。
2次元(平面)ベクトルのなす角
$\cos\theta=\dfrac{a_1b_1+a_2b_2}{\sqrt{a_1^2+a_2^2}\sqrt{b_1^2+b_2^2}}$
例えば、$\overrightarrow{a}=(2,1)$ と $\overrightarrow{b}=(1,3)$ のなす角 $\theta$ を求めてみましょう。
公式より、
$\cos\theta=\dfrac{2\cdot 1+1\cdot 3}{\sqrt{2^2+1^2}\sqrt{1^2+3^2}}\\
=\dfrac{5}{\sqrt{50}}\\
=\dfrac{1}{\sqrt{2}}$
となります。よって、$\theta=45^{\circ}$ です。
3次元(空間ベクトル)のなす角
例えば $\overrightarrow{a}=(a_1,a_2,a_3)$ と $\overrightarrow{b}=(b_1,b_2,b_3)$ のなす角を $\theta$ とすると、
$\cos\theta=\dfrac{a_1b_1+a_2b_2+a_3b_3}{\sqrt{a_1^2+a_2^2+a_3^2}\sqrt{b_1^2+b_2^2+b_3^2}}$
となります。
公式が成り立つ理由
ベクトルの内積は、長さとなす角 $\theta$ を使って表すと、
$|\overrightarrow{a}||\overrightarrow{b}|\cos\theta$
です。
一方、成分を使って表すと、
$a_1b_1+a_2b_2+a_3b_3$
です。
この2つの量が等しいので、
$\cos\theta=\dfrac{a_1b_1+a_2b_2+a_3b_3}{|\overrightarrow{a}||\overrightarrow{b}|}$
つまり、
$\dfrac{a_1b_1+a_2b_2+a_3b_3}{\sqrt{a_1^2+a_2^2+a_3^2}\sqrt{b_1^2+b_2^2+b_3^2}}$
となります。
角度計算ツール
※あくまで計算の確認程度にお使いください。
次回は 等差数列の一般項の求め方の証明と例題 を解説します。