前年比と増減率の計算方法と落とし穴

最終更新日 2017/11/24

「前年比」と「増減率」の計算方法をそれぞれ説明します。

前年比の計算

前年比は、
今年度÷前年度
で計算することができます。

例えば、前年度の売上が $100$ 万円で、今年度の売上が $120$ 万円の場合、前年比は、
$120\div 100=1.2$
となります。つまり(パーセントに直すために $100$ をかけると)前年比 $120$% となります。

増減率の計算

増減率は、
(今年度÷前年度)ー1
で計算することができます。

例えば、前年度の売上が $100$ 万円で、今年度の売上が $120$ 万円の場合、増減率は、
$120\div 100-1=0.2$
となります。つまり(パーセントに直すために $100$ をかけると)増減率 $20$%となります。

落とし穴

前年比と増減率は混同しやすいので注意が必要です。

例えば、$100$ 万円→$120$ 万円と変化したときに、
前年比 $120$%
増減率 $20$%
という表現はいずれも正しいですが、2つを混在させて前年比$120$%増加などと表現してはいけません。

「$120$%になった」と「$120$%増加した」は全く違う意味になります。
$120$%増加させるためには、$100$ 万円→$220$ 万円という2倍以上の大きな変化が必要になります。

なお、増減率のことを「対前年増減率」と呼ぶこともあります。

減少した場合

例えば、$100$ 万円→$80$ 万円と減少したときにはどうなるでしょうか?

前年比は、
$80\div 100=0.8$
つまり、前年比 $80$%となります。
「前年の $80$%になった」という意味です。

増減率は、
$80\div 100-1=-0.2$
つまり、増減率 $-20$%となります。
「前年から $20$%減少した」という意味です。

次回は 平均成長率の計算式と例 を解説します。

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