電流(アンペア)と電気量(クーロン)の違いと変換方法

最終更新日 2019/07/03

電流は「ある瞬間における電気が流れる勢い」を表します。電流の単位はアンペア(A)を使うことが多いです。
電気量は「ある期間内に流れた電気の合計量」を表します。電気量の単位はクーロン(C)を使うことが多いです。

このページでは、電流(アンペア)と電気量(電気量、クーロン)の違いと変換方法について、分かりやすく解説します。

電流と電気量の違い

電流は、ある瞬間における電気が流れる勢いを表します。「その瞬間にどれくらいの電気が流れているか」を表す量です。

一方、電気量は、ある期間内に流れた電気の合計量を表します。例えば、電流(勢い)が同じでも、2倍の時間電気を流すと、電気量は2倍になります。

水の流れで例えると、
電流は「水の流れる速さ」あるいは「1秒あたりに流れる水の量」に対応し、
電気量は「流れた水の合計量」に対応します。

なお、電気量のことを、電荷量と言うこともあります。

電流(アンペア)から電気量(クーロン)を計算する

電流から電気量を計算する際には、
電気量(C)電流(A)×時間(秒)
という公式を使います。

例えば、3アンペアの電流を5秒間流し続けたとき、流れた電気量は、
$3\times 5=15\:\mathrm{C}$
のように計算できます。

電気量(クーロン)から電流(アンペア)を計算する

電気量から電流を計算する際には、
電流(A)電気量(C)÷時間(秒)
という公式を使います。

例えば、10秒間の間に24Cの電気量が一定の強さで流れたとき、電流の強さは、
$24\div 10=2.4\:\mathrm{A}$
のように計算できます。

電気量と電流の変換公式について

1. 電流が一定の場合:
電気量電流は、以下の公式を使って互いに変換できることを述べました。
電気量(C)電流(A)×時間(秒)
電流(A)電気量(C)÷時間(秒)
ただし、この関係式が成立するのは、流れる電気の勢い(電流)が、考えている時間内で一定の場合のみです。

2. 電流が時間によって変化する場合:
電流が時間によって変化する場合には、以下のような微分と積分の関係になります。

電気量 $Q$ は、電流 $I$ を積分したもの:
$Q=\displaystyle\int Idt$

電流 $I$ は、電気量 $Q$ を微分したもの:
$I=\dfrac{dQ}{dt}$
(実は、これが電流の定義です)

「平均の速さ」と「瞬間の速さ」について知っている人は電流が「速さ」に似ていると感じるかもしれません。

実際、1. 電流が一定の場合 の議論では、電流(平均的な流れる勢い)は「平均の速さ」に対応します。
また、2. 電流が時間によって変化する場合 の議論では、電流(瞬間的な流れる勢い)は「瞬間の速さ」に対応します。

次回は 電圧V、電流I、抵抗Rを求める方法と計算ツール を解説します。

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