最終更新日 2018/12/28
めんつゆやカルピスなど、原液に水を混ぜて薄くすることを希釈と言います。希釈の計算方法を解説します。
2倍希釈とは
2倍希釈とは、混ぜた後の溶液が、もとの原液の2倍の量になるような希釈方法のことです。
つまり、原液と同じ量の水を混ぜるのが2倍希釈のやり方です。
例えば、原液 $100\:\mathrm{mL}$ のめんつゆを2倍希釈する場合、同じ量の水 $100\:\mathrm{mL}$ を混ぜるので、$200\:\mathrm{mL}$ のおいしいめんつゆができます。
間違えやすいのですが、原液の2倍の水を追加するわけではありません。(このように間違えると、うすいめんつゆ、うすいカルピスが完成してしまいます)
3倍希釈、5倍希釈などの割合早見表
3倍希釈、5倍希釈なども同様に計算できます。
何倍希釈か | 原液の量 | 水の量 | 完成した液体の量 |
2倍希釈 | 1 | 1 | 2 |
3倍希釈 | 1 | 2 | 3 |
4倍希釈 | 1 | 3 | 4 |
5倍希釈 | 1 | 4 | 5 |
6倍希釈 | 1 | 5 | 6 |
7倍希釈 | 1 | 6 | 7 |
8倍希釈 | 1 | 7 | 8 |
9倍希釈 | 1 | 8 | 9 |
10倍希釈 | 1 | 9 | 10 |
$n$ 倍希釈は、原液1、水$(n-1)$、完成した液体が $n$ です。
希釈の計算問題
原液 $100\:\mathrm{mL}$ を使って、5倍希釈のカルピスを作るとき、どれだけの量のカルピスが出来上がるか計算してみましょう。
5倍希釈なので、原液の5倍の量のカルピスが出来上がります。
よって、$100\times 5=500\:\mathrm{mL}$
です。必要な水の量は $500-100=400\:\mathrm{mL}$ です。
4倍希釈で、最終的に $500\:\mathrm{mL}$ のめんつゆを作りたいとき、原液はいくら必要か計算してみましょう。
4倍希釈の場合、
原液:完成した液体=1:4
なので、必要な原液の量は、
$500\div 4=125\:\mathrm{mL}$
となります。
1000倍希釈など、大きい数の場合
ここからは余談です。
めんつゆやカルピスは、2倍希釈や5倍希釈などの小さい数字でしたが、農薬の希釈では1000倍希釈などの大きい数字も出てきます。
厳密に1000倍希釈を行う場合には
農薬:水=1:999
となりますが、
農薬:水=1:1000
としてもほとんど濃度に影響はありません。
次回は 倍率に関する計算6パターンをそれぞれ解説 を解説します。