$T=\dfrac{1}{f}$
$\omega=2\pi f$
$\omega=\dfrac{2\pi}{T}$
という3つの式は重要です。
ただし、
$T$ は振動の周期
$f$ は周波数(1秒間に何回振動するかを表す)
$\omega$ は角周波数(角振動数とも言う。1秒間に何ラジアン分位相が進むかを表す)
です。
この記事では、3つの関係式を1つずつ解説します。
周波数と周期の関係
$T=\dfrac{1}{f}$
が成立します。これを説明してみます。
例えば、
「$1$ 秒間に $10$ 回振動」
するような動きは($\dfrac{1}{10}$ の時間の長さで考えてみると)
「$\dfrac{1}{10}$ 秒間に $1$ 回振動」
するような動きと同じであることが分かります。
つまり、
振動数が $10$
であることと、
周期が $\dfrac{1}{10}$
であることは対応します。
この関係は、$10$ 以外の数でも成立します。つまり、振動数が $f$ の場合の周期は $\dfrac{1}{f}$ になることが分かります。
周波数と角周波数の関係
$\omega=2\pi f$
が成立します。これを説明してみます。
まず、$\omega$(角周波数、角振動数)とは、1秒間に何ラジアン分位相が進むかを表す量です。1回の振動は、1回転、つまり $2\pi$ ラジアンに対応します。
よって、
周波数が $f$
→ 1秒間に $f$ 回振動
→ 1秒間に $2\pi\times f$ ラジアン分位相が進む
→ 角振動数は $2\pi f$
となります。
角周波数と周期の関係
$\omega=\dfrac{2\pi}{T}$
が成立します。この式も物理で頻出です。
今までに導出した2つの式:
$T=\dfrac{1}{f}$
$\omega=2\pi f$
から、$f$ を消去すると、
$\omega=\dfrac{2\pi}{T}$
を得ることができます。
例題
この例では $f=50$ です。
周期は、
$T=\dfrac{1}{f}=\dfrac{1}{50}=0.02$ 秒です。
また、角振動数は、
$\omega=2\pi f=100\pi$
となります。
次回は 回転数(rpm)と角速度(rad/s)の意味と変換ツール を解説します。