3点を通る二次関数の決定(例題2問)

最終更新日 2018/10/27

与えられた3点を通る二次関数を求める問題は、3点の座標を代入して、連立方程式を解く。

3点を通る二次関数を決定する

与えられた条件を満たす二次関数を求める問題を「二次関数の決定」と言います。

3点を通る二次関数の決定問題を解いてみましょう。

例題1

3つの点 $(-1,8)$、$(0,3)$、$(1,0)$ を通る二次関数を求めよ。

解答

求める二次関数を $y=ax^2+bx+c$ とおきます。 $a,b,c$ を求めるのが目標です。

まず、$(-1,8)$ を通るので、$x=-1$、$y=8$ を代入すると、
$8=a(-1)^2+b(-1)+c$
つまり、
$8=a-b+c$ ・・・(1)

同様に、$(0,3)$ を通るので、
$3=c$ ・・・(2)

同様に、$(1,0)$ を通るので、
$0=a+b+c$ ・・・(3)

この3つの条件式から $a$、$b$、$c$ を求めます。(2)の $c=3$ を(1)と(3)に代入すると、
$8=a-b+3$
$0=a+b+3$
この2式を加えると、$8=2a+6$ となるので、$a=1$
また、上の2式を引き算すると、$8=-2b$ となるので、$b=-4$

結果をまとめると、$a=1$、$b=-4$、$c=3$
よって、答えは $y=x^2-4x+3$

別の例

例題2

3つの点 $(1,0)$、$(-3,0)$、$(2,-10)$ を通る二次関数を求めよ。

解答

例題1と同じく、求める二次関数を $y=ax^2+bx+c$ とおきます。

まず、$(1,0)$ を通るので、$x=1$、$y=0$ を代入すると、
$0=a+b+c$ ・・・(1)

同様に、$(-3,0)$ を通るので、
$0=9a-3b+c$ ・・・(2)

同様に、$(2,-10)$ を通るので、
$-10=4a+2b+c$・・・(3)

この3つの条件式から $a$、$b$、$c$ を求めます。今回は連立方程式を解くのが少し大変です。まず(2)ー(1)より、
$0=8a-4b$ ・・・(4)
また、(3)ー(1)より、
$-10=3a+b$ ・・・(5)

(4)+(5)×4より、
$-40=8a+12a$
よって、$-40=20a$、$a=-2$
これと(4)より $b=-4$
これと(1)より $c=6$

よって、答えは $y=-2x^2-4x+6$

裏技(例題2の別解)

例題2は連立方程式を解くのがめんどうでしたが、
$x$ 軸と、$(p,0)$ および $(q,0)$ で交わる二次関数は $y=A(x-p)(x-q)$ と置くことができることを利用すればもっと簡単に解けます。

例題2の場合、$(1,0)$ と $(-3,0)$ で $x$ 軸と交わるので、
$y=A(x-1)(x+3)$ とおけます。

これが $(2,-10)$ を通るので、
$-10=A(2-1)(2+3)$
$-10=A\times 5$
よって $A=-2$ となるので、答えは
$y=-2(x-1)(x+3)$

つまり、
$y=-2x^2-4x+6$

次回は 座標平面の意味と関連する用語 を解説します。

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