5つの利益(売上総利益、営業利益、経常利益など)の意味

最終更新日 2018/02/06

5つの利益の意味
5つの利益の意味について、大雑把に説明します。

売上総利益とは

売上総利益は、企業の収益を(売上のみで見て)大雑把に表した指標です。

売上総利益 = 売上高 ー 売上原価
で計算されます。

例えば、原価 $40$ 円のものを $10$ 個仕入れて、$100$ 円で $8$ 個売れた場合
売上高は $800$ 円ですが、$800$ 円そのままがもうかった額ではありません。
売上原価は $40\times 8=320$ 円
なので、売上総利益は $480$ 円です。売れなかった $2$ 個は資産(期末の在庫)になります。

営業利益とは

営業利益は、企業が「本業」でどれくらいもうけたかを表す指標です。

営業利益 = 売上総利益 ー 販売費および一般管理費
で計算されます。

売上を得るためには、売上原価だけではなく、広告費、人件費、家賃、光熱費、通信費など様々な費用が必要になります。これらのことを販売費および一般管理費と呼びます。売上総利益から、本業遂行に必要な、これらもろもろの費用を引いたものが、実際に本業でもうけた額、と考えることができます。

経常利益とは

経常利益は、企業が「本業以外も含めて、通常の状態では」どれくらいもうかっているかを表す指標です。

経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 ー 営業外費用
で計算されます。

営業外収益は、不動産賃貸料収入、為替差益などがあります。営業外費用には、支払い利息などがあります。

「経常」は「常に一定の状態で続く」というニュアンスです。常に一定の状態で続くと思われるもうかり度合いを、本業に関係ない金融活動も加味して表したものが経常利益です。

税引前当期純利益とは

税引前当期純利益は、企業が「当期にあった特別な出来事も含めて」どれくらいもうかったかを表す指標です。

税引前当期純利益 = 経常利益 + 特別利益 ー 特別損失
で計算されます。

特別利益には、固定資産の売却益などがあります。特別損失には、災害や盗難などによる損失などがあります。

当期純利益とは

当期純利益は、税金の影響も加味して、最終的にどれくらいもうかったかを表す指標です。

当期純利益 = 税引前当期純利益 ー 税金
で計算されます。

まとめ

5つの利益の意味
・5つの利益はそれぞれ意味が異なる。
どのような意味でのもうけの度合いを見たいのかによって、見るべき指標は異なる。

次回は お給料(月給、年収)から時給を計算する を解説します。

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