最小公倍数とは、両方ともの倍数の中で一番小さいもののことです。
例えば、$2$ と $3$ の両方ともの倍数の中で一番小さいものは $6$ なので、$2$ と $3$ の最小公倍数は $6$ です。
最小公倍数の意味と、最小公倍数を求める2つの方法を解説します。また、3つの数の最小公倍数の求め方も紹介します。
最小公倍数とは
・2つの整数に対して、両方ともの倍数を公倍数と言います。
・公倍数の中で一番小さいものを最小公倍数と言います。
$4$ と $6$ の最小公倍数は $12$ です。
実際、$12$ は $12=4\times 3$ なので $4$ の倍数であり、$12=6\times 2$ なので $6$ の倍数でもあります($4$ と $6$ の公倍数)。また、$4$ と $6$ の公倍数で $12$ より小さいものはありません。
最小公倍数の求め方1:全て列挙
$18$ の倍数は $18,36,54,72,90,108,\cdots$
$24$ の倍数は $24,48,72,96,120,\cdots$
最小公倍数(=両方ともに登場する最小の数)は、$72$
最小公倍数の求め方2:わり算
手順1. 最小公倍数を求めたい二つの数字を並べる
手順2. 両方ともでわり切れる数を左に書いて、実際にその数でわる(今回は $2$ でわれる)
手順3. 手順2をできるだけ繰り返す(今回は、さらに $3$ でわれる)
手順4. 左と下に並んだ数字(青い数字と赤い数字)をかけ算すると求めたい最小公倍数になる
答えは、$2\times 3\times 3\times 4=$$72$
3つの数の最小公倍数とは
今までは、2つの数の最小公倍数について考えてきました。
同様に、$3$ つ以上の数字についても、全てのものの倍数を公倍数と言い、公倍数の中で一番小さいものを最小公倍数と言います。
例えば $4$ と $6$ と $8$ の最小公倍数は、$24$ です(求め方は後述します)。
3つの数の最小公倍数の求め方
方法1:全て列挙
それぞれの倍数を全部書いていく:
$4$ の倍数は、$4,8,12,16,20,24,28,32,\cdots$
$6$ の倍数は、$6,12,18,24,30,36,\cdots$
$8$ の倍数は、$8,16,24,32,40,\cdots$
全部に共通するもの(の中で一番小さいもの)は $24$ です。
方法2:わり算
こちらの方法は手順2(および3)が少し変わります。
「両方ともでわり切れる数を左に書いて、実際にその数でわる」ではなくて、
「2つ以上でわり切れる数を左に書いて、わりきれるものだけ、実際にその数でわる」に変わります。
答えは、$2\times 2\times 1\times 3\times 2=$$24$
次回は 最大公約数:求め方、3つの場合 を解説します。