文字式のかけ算は、数字はかけ算、文字の指数はたし算。
基本的な文字式のかけ算
例題1:$4x\times 5x^3$ を計算せよ。
答え:
$4x\times 5x^3\\
=(4\times x)\times (5\times x\times x\times x)\\
=(4\times 5)\times (x\times x\times x\times x)\\
=20x^4$
このようにかけ算の順番は交換できるので、数字は数字だけでかためて、文字は文字だけでかためて計算します。数字はかけ算(この場合 $4\times 5=20$)、文字の個数はたし算(この場合 $1+3=4$)とおぼえましょう。慣れれば、途中の行をすっ飛ばして一発で計算できます。
例題2:$\dfrac{2}{3}a^2\times \dfrac{9}{4}a$ を計算せよ。
答え:
分数が登場してもやることは同じです。
$\dfrac{2}{3}a^2\times \dfrac{9}{4}a\\
=\dfrac{2}{3}\times a\times a\times\dfrac{9}{4}\times a\\
=\dfrac{2}{3}\times \dfrac{9}{4}\times a\times a\times a\\
=\dfrac{3}{2}a^3$
最後に約分しました。→約分のやり方と計算ツール
文字が複数種類ある場合
例題3:$2a^2b\times 4ab$ を計算せよ。
答え:
$2a^2b\times 4ab\\
=(2\times a\times a\times b)\times (4\times a\times b)\\
=8\times (a\times a\times a)\times (b\times b)\\
=8a^3b^2$
数字はかけ算(この場合 $2\times 4=8$)
文字の個数は、文字ごとにたし算です。
例題4:$-2x^3y\times 4xy^2$ を計算せよ。
答え:
数字部分と文字部分をそれぞれ計算しましょう。
数字部分:$(-2)\times 4=-8$
$x$ 部分:$x^3\times x=x^4$
$y$ 部分:$y\times y^2=y^3$
よって、答えは $-8x^4y^3$
3つ以上の単項式のかけ算
例題5:$2xy\times 3x^3y^2\times 5y^3$ を計算せよ。
答え:
3つ以上になっても基本は同じです。数字部分と文字部分をそれぞれ計算しましょう。
数字部分:$2\times 3\times 5=30$
$x$ 部分:$x\times x^3=x^4$
$y$ 部分:$y\times y^2\times y^3=y^6$
よって、答えは $30x^4y^6$
次回は 輪環の順の読み方、意味、考察 を解説します。